210280053 限定クエスト バレンタインイベント チョコレート協奏曲 ストーリークエスト チョコレート協奏曲 5 - 「幻のチョコレート専門店」 2018バレンタイン_EP4 「幻のチョコレート専門店」バトル終了後
助けた男性は、一瞬マスターと そして2人を見て、顔をこわばらせた
【フライシュッツ】 …………
【グラーシーザ】 …………
しかし…
おばさんの大声が響く
助けてもらったのに お礼も言えないような 教育はしていない
と、檄を飛ばすおばさんに 男性はたじたじになりながら こちらにお礼を言ってきた
【フライシュッツ】 いえいえ~♪ この袋、とても甘くていい香り… もしかして全部チョコレート?
男性は、この店の店主で、 これは自分が世界を回って集めた 大事なチョコレートの素です、と笑う
【フライシュッツ】 だから、身を挺して 守ってたのね~
【グラーシーザ】 おばさんからきいているぞ! あ、まずはおばさんのけがを ちりょうしないとだな!
うちの母がケガを?と 店主が顔色を変える
【グラーシーザ】 かるく、あしをひねっただけだが しっぷかこおりでひやすと なおりがはやくなるはずだ
わかりました、すぐ用意します、 みなさん、中へどうぞ、と 店主は3人を店に招き入れた
いよいよ、幻のチョコレート専門店に 足を踏み入れる瞬間に ときめきを隠せないフライシュッツ
【フライシュッツ】 うふふふふっ! ここで最高のチョコレートを 見つけちゃうんだから~♪
店に足を踏み入れると 甘いチョコレートの香りが ふわっと鼻の奥に広がる
店の中はそれほど広くないが おいしそうなチョコレートが 圧倒されるほどの数で並んでいた
【フライシュッツ】 やぁぁぁぁぁん♪ すご~い! あれもこれもおいしそう~♪
これはすごいね、とマスターも 驚きを隠せない
【グラーシーザ】 すごいな! チョコレートでいっぱいだ!
おばさんを椅子に座らせ、 手当をすませた店主は グラーシーザに何度もお礼を言った
【グラーシーザ】 こちらこそ、もとめていた チョコレートがあってたすかった なさけは人のためならず、だな!
それで、どんなチョコレートを お探しなんですか?と 店主がふたりに尋ねる
【フライシュッツ】 え、ええと…
フライシュッツとグラーシーザは、 マスターに聞こえないように 小さな声で店主に相談を始める
【フライシュッツ】 大切な人に初めて贈るものだから 最高に甘くておいしい ミルクチョコレートが必要なの
【グラーシーザ】 あたしは、けんこうをかんがえて、 さいこうのビターチョコレートを さがしているんだ
店主はなるほど、という顔をして おふたりにぴったりのものがあるので お出ししますね、と裏に入っていく
【フライシュッツ】 そういえば グラーシーザちゃんは どこでこのお店のことを聞いたの?
【グラーシーザ】 あたしは、もりであった おばさんを、むすこさんのみせに おくりとどけただけだ
【フライシュッツ】 うーん… 同じお店で買ったら 勝負にならなくなっちゃうかな~?
【フライシュッツ】 あ、でも、チョコの味は違うから 勝負はできるね! よかった~
【グラーシーザ】 あたしは、勝負していないぞ 勝負にこだわってるのは フライシュッツだけだからな?
【フライシュッツ】 えー?だってグラーシーザちゃんも マスターくんに一番美味しいって 言って欲しいでしょ~?
【グラーシーザ】 あ!あたしは、べつに… そんなこと…
フライシュッツの不意打ちに グラーシーザは顔を真っ赤にして 汗をかき始める
マスターに聞かれていないかと あわてて、店の中を見渡す グラーシーザ
マスターはおばさんとの 話がもりあがっていて こちらの会話は聞こえないようだ
【グラーシーザ】 フライシュッツ! へんなこと、いうな!
【フライシュッツ】 うふふ、かわいいな~♪ そんなに照れなくてもいいのに~
【フライシュッツ】 おねーちゃんだって、 マスターくんの 一番になりたいもん
【フライシュッツ】 だから、おねーちゃん、 負けないんだから~♪
店の奥から店長が戻ってきて、 ふたりにそれぞれおすすめの チョコレートが用意された
フライシュッツは、 この店で一番甘い ミルクチョコレートをもらう
【フライシュッツ】 やったー! ありがとう~♪
グラーシーザは自家製カカオで 作られたという、店で一番の ビターなチョコレートをもらった
【グラーシーザ】 おばさんのカカオだな! ありがとー!
店主は、これは手作りチョコ用の 材料なので、このままでは 贈り物にはなりません、という
おふたりの大切な気持ちを込めて、 おいしく仕上げてくださいね、と 必要となるほかの材料も渡された
【フライシュッツ】 は~い! 頑張ります♪
【グラーシーザ】 なにからなにまで、ありがとう! さいぜんをつくす!
あれ? さっきまでケンカをしてなかった? とマスターは尋ねるが
【フライシュッツ】 え? なんのこと?
【グラーシーザ】 マスターの気のせいだろう
顔を見合わせてクスリと笑う2人に マスターは首をかしげるしかなかった
Next: 210280061