210410063 限定クエスト ハロウィンイベント 橙色幻想芝居 ストーリークエスト 橙色幻想芝居 ストーリークエスト 6 - 橙色幻想芝居 第5話 ハロウィンを迎えよう! ハロウィンを迎えよう! 戦闘後
やって来た兵士達を倒し 障害をなくすことができた モラルタとベガルタ
しかし…
【モラルタ】 …………
【ベガルタ】 …………
大人達の恐怖と疑いの眼差しが 二人を射抜く
泣きながら親にすがりつく 子供を見て、 そっと二人は近づく
【モラルタ】 …無事だったんだね
【ベガルタ】 ねぇ、大丈夫? 怪我はない?
しかし、子供達の親が 子供を抱いて離れてしまう
【ベガルタ】 …嫌われちゃったね
【モラルタ】 最初から、好きでもなかったんだよ
顔色を変えず話す二人だが 酷く落ち込んでいるように見えた
ハロウィンなんて教えないほうが よかっただろうか、と 二人の姿にマスターは思ってしまう
【モラルタ】 行こ、マスター 私らがここにいたら 今度は私らが楽しいを奪っちゃう
その言葉を受け 立ち去ろうとしたその時…
【ベガルタ】 えっ 君、どうして…
一人の子供が二人の下に駆け寄り、 手を差し出してきた
そこに乗せられていたのは お菓子だった
【モラルタ】 甘いもの…? 大事なお菓子なんでしょ? どうして私達に?
兵士から助けてくれたから そう言ってぐっと腕を突き出してくる
【ベガルタ】 …!
それがきっかけだったのか、 大人達の制止を振り切って 子供達が二人のもとに集まってくる
【モラルタ】 わっ、わわっ!? どうしたらいいのマスター!?
【ベガルタ】 私、こんなことしてもらうつもりじゃ お菓子、こんなにいっぱい…!
子供達から感謝の形として お菓子を大量に渡される二人
奪う、奪われるではなく与えられる それは、二人にとっては 意外なことだったのだろう
【ベガルタ】 …うっ、うぅ、ぐすん
【モラルタ】 嬉しいなら笑わないと、 赤ずきんに食べられちゃうぞ~?
あたたかな涙を流すベガルタと 柔らかな笑みを浮かべるモラルタ
【モラルタ】 ま、泣いてるのは ベガが泣き虫だからってだけか!
【ベガルタ】 うぅ~、そんないじわる 言わないでよ~!
そんな子供達とのやり取りを見て 大人達がゆっくりとマスターに 近づいてくる
そして、告げられたのは ハロウィンを楽しんでいってくれ という言葉
マスターは 是非、と答える
【モラルタ】 えっ! ハロウィン、していいの!?
【ベガルタ】 …私達も一緒に?
不安げに尋ねる二人に 人々は笑顔で頷く
花が咲いたように モラルタとベガルタの表情に 笑顔が戻った
ハロウィンを行うのであれば 言わないといけないことがあると マスターはそんな二人に告げる
【モラルタ】 あっ!
【ベガルタ】 …あれ、だよね
【モラ&ベガ】 トリック・オア・トリート!
その日、 トレイセーマの片隅の小さな集落には 楽しげな声が響いていた…
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