210517031 限定クエスト ウェディングイベント さあ、泥塗れのままに踊ろう 前編 ストーリークエスト さあ、泥塗れのままに踊ろう 前編 ストーリークエスト 3 - 【EP.2】お姫様の夢 さあ、泥塗れのままに踊ろう 2話 さあ、泥塗れのままに踊ろう 2話
ロジェスティラとイチイバルが ともに暮らしはじめて、 しばらく経ったころ…
ロジェスティラは夢の中で 昔のことを思い出していた
【ロジェスティラ】 はぁ… 綺麗だなぁ、お姫様…
童話のページをひとつめくっては、 感嘆の声をもらす
小さいころからずっと、 ロジェスティラには憧れがあった
【ロジェスティラ】 こんなに豪華なドレス、 村のどこにも…ううん 街にだって売ってない
【ロジェスティラ】 見る人みんなを魅了して、 何よりも美しくきらめく …そんなドレス
【ロジェスティラ】 いいなぁ…もしこれが、 わたしの目の前にあったら―
【ロジェスティラ】 わっ? ひゃあああっ!
そんな彼女に 目もくらむほどの光が降り注ぐ
顔を上げると、 絵本の中のドレスと まったく同じ…
純白の豪奢なドレスが 彼女の前に現れた
【ロジェスティラ】 すごいっ、すごいっ! 絵本から出てきたみたい…!
ドレスを手に取り、 子どものように はしゃぐロジェスティラ
うっとりとした笑顔で しばしドレスを眺めるが…
【ロジェスティラ】 あ…
ある考えが胸をよぎり… そっと元の通りに戻す
憧れだったドレスが、 目の前にあるにもかかわらず
彼女はそれを 着ようとはしない なぜなら―
【イチイバル】 …ロジェ、ロジェ!
【ロジェスティラ】 ん…ん、んん…? わひゃっ!?
起き抜けの視界を、 イチイバルの端正な顔が埋め尽くす
【イチイバル】 起こしてごめんね? 椅子の上でゆらゆらと 舟をこいでいたから
【ロジェスティラ】 ごごごごめんなさいっ、 ご心配をおかけして…!
【イチイバル】 ハハハ、いいんだよ ロジェは寝顔もかわいいね
【ロジェスティラ】 はっ…ううっ…!!
【ロジェスティラ】 イ、イチイバルさんこそっ 今日もとっても素敵ですっ…!
【イチイバル】 フフッ、そうだろ? いまのボクは 天才美少女仕立て屋見習い
【イチイバル】 村一番の…いや、 国一番の才女と謳われる日も そう遠くないさ、ドヤッ☆
自信満々なイチイバルの言葉に つい微笑むロジェスティラ
イチイバルが来てからというもの、 ロジェスティラの日常は とても賑やかになっていた…
【ロジェスティラ】 うんうん… …はい、問題ありませんっ さすがです!
イチイバルが修繕した服を見て、 ロジェスティラは満足そうに 顔をほころばせる
教えたばかりにも関わらず、 イチイバルの腕前は見事だった
【イチイバル】 それはよかった ロジェの教え方が上手いからだね
【ロジェスティラ】 へっ?い、いえ… わたしは大したことは…
【イチイバル】 何を言ってるんだ ロジェの智慧と技術は凄まじいよ
【イチイバル】 ロジェのように 綺麗な服を作るには、 まだまだ修行が足りない
【イチイバル】 もっとキミの下で 才能を磨いていかないとね キランッ☆
【ロジェスティラ】 …ふふふっ
自信に満ちあふれながらも、 ロジェスティラの才能に 敬意を払う姿
イチイバルという少女の高潔さに、 改めて憧れの念を抱く…
【ロジェスティラ】 …あのあのっ イチイバルさん!
【イチイバル】 うん? さっそく次のお仕事かな
【ロジェスティラ】 い、いえっ! 実はイチイバルさんに、 プレゼントしたいものがっ…!
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