210901090 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第8章 ビギニング・オブ・ジ・エンド 第１話 キル姫の治める町-9
【奏官１】 くそっ…！ 聞いてたよりキル姫の人数が多い じゃねえかっ
【奏官２】 撤退だ、撤退！
【奏官３】 チッ 新しい町を手に入れられると 思ってたのに…
【奏官４】 出直すしかないな… 覚えてやがれ…！
【カミト】 どうにか追い払えた… あの人達、何だったんだろう？
【グングニル】
流れてきた奏官とキル姫達だ
昼間、ダーインスレイヴから
聞かなかったのか？
【カミト】 コマンドキラーズから逃げてきた 人達…
【グングニル】
そうだ
我らに助けを求めるのなら
まだしも…
【グングニル】
追われた土地の代わりに
我らの町を奪いに来るのは
ただの悪行だな
【ダーインスレイヴ】
ここにいたか、グングニル
おや？おぬし達も戦ってくれた
のかい
【カミト】 向こうでモニカ達も戦ったよ 町が守られて良かった…
【ダーインスレイヴ】
おぬし達の助力に感謝する
とはいえ、咎人達に罰を与える
ことはできなかったようだ
【ダーインスレイヴ】
これは少々厄介なことに
なりそうだね
【グングニル】
我らがいれば十分だと言いたい
ところだが…
【カミト】 どうしたの、二人とも？ 奏官達は逃げていったよ
【グリモワール】
はぁ…
マスター、キミはやっぱり甘いわね
【アスカロン】
あの人達、諦めたようには見えません
でした…きっと、また…
【ダーインスレイヴ】
そういうことだ
彼らも行き場を失ったままでは
生きていけまい
【ダーインスレイヴ】
戦力を整え、再び攻めてくる
可能性が高いのだ
守りを固めねばならない
【グングニル】
人手も物資も足りぬというのに…
何故、このような町まで狙うのだ
【ダーインスレイヴ】
嘆いても仕方ないよ
わたし達にできることをやろう
【ダーインスレイヴ】
客人は戦いに巻き込まれる前に
ここを離れるといい
【カミト】 …いや、僕達もここに残って 戦うよ！
【グリモワール】
ちょっと！
キミって、お人好しよね…
【アスカロン】
ふふふっ
そこがマスターの良いところです
【ダーインスレイヴ】
ありがたい申し出だが、わたし達は
おぬし達の恩義に報いるだけの
ものをもってはいない…
【カミト】 そんなのいらないよっ 僕がこの町の人達を守りたいと 思っただけなんだから
【グングニル】
いいぞ！
そなたの義侠心は素晴らしい
【グングニル】
ならば我はそなたの身を守ると、
この槍にかけて誓おう
【アスカロン】
お気持ちはありがたいですけど、
マスターは私達が守りますからっ
【グリモワール】
焦らなくてもいいわよ、アスカロン
別にマスターと共鳴してるわけ
じゃないんだから
【グングニル】
ふふっ
そなたが眼帯をしていたら、
マスターと仰いでいたかもしれんな
【カミト】 眼帯…？
【ダーインスレイヴ】
グングニルは眼帯をつけている者が
好みらしい
【アスカロン】
そうなんですね
マスターがつけてなくて良かった…
【モニカ】 なになに～？ 楽しそうに何の話してるの？
【カミト】 モニカっ 僕もしばらく町に残ってここを 守ることにしたよ
【モニカ】 そっか カミトくんらしいね
【カミト】 僕らしい、かな…？
【モニカ】 ダーインスレイヴ、あたし達も ここに残って戦うよ いいよね？
【ダーインスレイヴ】
おぬし達も力を貸してくれると
いうのか…
やれやれ
【ダーインスレイヴ】
勇気ある申し出を無下にはできない
感謝する
ともに咎人を罰するとしよう
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