220021103 アイムール 『ヴァン★キッシュ』
異族に追われるふたりは 密林を疾駆する
【アイムール】 数が多いっ、逃げても逃げても 逃げた先にまた敵がいるとは!
尽きることのない敵の影に アイムールは歯噛みする
【アイムール】 …いえ、問題ありません 私がいる限りマスターに 危険はない!
自分自身を安心させるように そう口にしたアイムール
だが、その瞳には 不安げな影が見えた
【アイムール】 …いえ、自分ひとりなら 良かったのにと思いまして
【アイムール】 私は貴方の猟犬です 猟犬は不安を感じない しかし…
【アイムール】 その主は自らが倒れたら死ぬ そう考えると…怖いのです
【アイムール】 …マスター これから私が囮になります その間に、お逃げください
選択肢:
- 大丈夫だよ → select_label_01へ
- それはできない → select_label_02へ
- かわいい女の子をおいて? → select_label_03へ
…マスター これから私が囮になります その間に、お逃げください
select_label_01:
【アイムール】 …この頭の上の手はなんですか
select_label_02:
【アイムール】 なぜですかっ!
select_label_03:
→ select_label_endへ …ば、バカですか!?
select_label_end:
理解しがたいと アイムールは顔を真っ赤にして 抗議してきた
【アイムール】 付き合ってられません! 行きますっ! …ではっ!
アイムールはマスターをおいて ひとり囮になろうとする しかし…
【アイムール】 …なんで
その足は動かない
【アイムール】 理解しかねます どう考えても、ひとりになって 異族と戦うべき状況だ…
【アイムール】 マスターを逃がせて 私はなにも気にせず、戦えるのに
くしゃりと顔を歪ませる
【アイムール】 マスター、貴方から離れたくない
マスターはその震える拳に そっと手をそえる
【アイムール】 マスターは手は温かいですね 甘えてくる妹にそっくりです…
【アイムール】 そして、あの子と同じで あなたは特別なんですね…
アイムールはそえられた マスターの手をつかんだ
【アイムール】 猟犬はひとりでも戦える でも、主といっしょなら 特別なひとと一緒なら
【アイムール】 もっと強くなれる!
独りでなければならないという 心の鎖から解き放たれ 彼女は新スキルに目覚めた!
【アイムール】 『ヴァン★キッシュ』!!
より鋭く強くなったアイムールの 強さは瞬く間に敵を全滅させた
【アイムール】 これがマスターと 一緒だからこそ使える力…
【アイムール】 不思議ですね… いつもよりも、マスターが…
【アイムール】 愛おしく、ああいえっ! 近しく感じます 親しみ深いというか…
【アイムール】 私にとって、マスターは特別です しかしなにが特別なのか… 今までわかりませんでした
【アイムール】 ですが今なら分かる気がします この特別な気持ちは いつも共にいたいということ
アイムールとの距離が 一気に近づいたことを マスターも実感する
アイムールとマスターは 吐く息さえ感じるような距離で しばらく見つめ合うのだった
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