220042213 ティルフィング 『黒式・昇リ咲ク絶華』
【パラシュ】 …ふん
【パラシュ】 カロリー消費にもならなかったよ…
見事、異族の群れを殲滅した彼女
しかし、その表情はまた暗く…
【パラシュ】 また…食べ散らかしちゃった…
彼女の業は“暴食”
【パラシュ】 ほんと…はしたないよね…
なかなかそれを制御できない 自分に苛立ち、落ち込んでいた
そんな彼女にマスターは…
【パラシュ】 え…?優しい…? ボクがかい…?
“暴食”を自認しているから、 みんなを巻き込まないようにしている
「水着が似合わない」というのは 建前で
本当はこんな楽しげな場所を、
自分の業のせいで メチャクチャにしてしまうのが、 怖かったんだよね
【パラシュ】 …!
【パラシュ】 ……気づいてたの?
きみのことだからね
微笑むマスターに、
【パラシュ】 な、なんだよ、それ
と、照れて返す彼女
それに…
【パラシュ】 …え?
ぼくはその水着、 似合ってると思うよ
【パラシュ】 …!
【パラシュ】 じ、地味な水着が似合ってるなんて… 嬉しくないよ…!
「じゃあ…」 とレストランに行って ドリンクを買ってくるマスター
【パラシュ】 ジュースがどうかしたの…?
するとマスターはグラスに花を挿し、 見た目が派手な トロピカルドリンクにした
【パラシュ】 …!
【パラシュ】 なんか…さっきより美味しそう
そして、彼女の髪にも 花を挿してあげる
【パラシュ】 !!
水面に映った自分を見て、
【パラシュ】 なんか…印象変わったかも…
と、嬉しそうな彼女
たった一つのきっかけで、 変われることもあると思うよ
マスターが彼女に告げる
【パラシュ】 マスターのおかげで… ちょっとだけ自信持てた
【パラシュ】 たった一つのきっかけで… 変われることもある…か
【パラシュ】 ボク…変わりたい…
【パラシュ】 “暴食”の業に負けないように…
【パラシュ】 だから、これからも…
【パラシュ】 努力するよ
その心の変化が、 彼女に新たなるスキル
『黒式・昇リ咲ク絶華』 を生み出した
そんなに努力しなくても、 きみは元々ステキな女の子だと想うよ …と、マスターに言われ、
【パラシュ】 な、なにを言ってるんだい! 冗談はやめてくれよ…
と、顔を真っ赤にするパラシュ
…と、その時、
プールサイドに大きな花火が打ち上がった
【パラシュ】 …きれい
花火の光に照らされた彼女は、 とても魅力的だった
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