220042214 ティルフィング 『黒式・駆リ立テル残響』
数日後─
パラシュに呼び出され、 プールサイドにやってきたマスター
【パラシュ】 マスター!
彼女は明るい笑顔と共に、 両手にトロピカルドリンクを持って 現れた
【パラシュ】 はい
マスターにドリンクを手渡し、 プールサイドに腰掛ける彼女
【パラシュ】 昨日、思い切って この水着で泳いでみたけど…
【パラシュ】 楽しかったよ
【パラシュ】 地味だと思って、 あまり好きになれなかったってのも 事実だけど…
【パラシュ】 マスターが「似合う」って 言ってくれたから…
【パラシュ】 好きになれた
【パラシュ】 それに、 ボクの水着だけが地味だから かえって目立つのか
【パラシュ】 女の子たちに「可愛い」って 言われたんだ
照れながらも嬉しそうに話す彼女
【パラシュ】 たった一つのきっかけで、 変われることもある
【パラシュ】 少し自信を持てたからかな? 他の姫たちにも優しくできるように なったんだ
その小さな心の成長が新たなるスキル 『黒式・駆リ立テル残響』 を与えていた
【パラシュ】 ありがとうね、マスター
【パラシュ】 ボクはくだらないことを 気にしてたみたいだ
【パラシュ】 マスターのおかげで… ステキな夏の思い出ができた
笑顔で言う彼女に、 マスターは
一つ、一つ自信を付けていけば、 どんどん素敵になれるね
と返す
【パラシュ】 ふふ、こんなボクだけど…
【パラシュ】 マスターとなら、そうなれるかもね
彼女の笑顔は、 花火よりも力強く輝いていた
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