220131103 レシェフ 『揺炎のひらめき』
【レシェフ】 へっ 口ほどにもねぇ奴らだったぜ!
異族を追い払ったレシェフは 得意げに笑って見せた
【レシェフ】 どうだい、マスター? やっぱりあたしって、頼れるだろ?
選択肢:
- そうだな、レシェフがいて助かった → select_label_01へ
- ケガしてないか?大丈夫か? → select_label_02へ
- まだまだだな → select_label_03へ
どうだい、マスター? やっぱりあたしって、頼れるだろ?
select_label_01:
【レシェフ】 ほんとか!へっへー、嬉しいぜ!
select_label_02:
【レシェフ】 ありがとな、大丈夫だって!
select_label_03:
【レシェフ】 あー、もう!評価厳しくないか?
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それじゃあ、来た道を引き返して 迂回できる道を探そう マスターは提案するが…
【レシェフ】 足元悪い中、道を探すのかよ 迂回っつったって ここ以外の道は知らねーぞ
【レシェフ】 それに迂回した先にも 土砂崩れがないとは限らねぇし さっきの異族のことだってある
【レシェフ】 おっと、心配すんなって こんな岩くらい あたしがぶっ壊してやる!
なるほど、と納得するマスター でも、レシェフに無理をさせることに ならないだろうか
【レシェフ】 なぁに、任せとけって こんなの朝飯前だぜ あたしを誰だと思ってるんだ
自信満々のレシェフだが その岩は破壊するには 大きすぎるように思えた
その心配をよそに力強く笑って 武器を構えるレシェフ 岩へと向き合い、そして―
【レシェフ】 見てろよ、マスター! はぁっ!
レシェフが気合を入れて戦斧を振るう だが、大岩は金属音を立てて それをはじくのだった
【レシェフ】 な、なんだこの岩!? 硬ぇぞ!
どうやらこの岩は 特殊な鉱石でできているようだ だが、レシェフは諦めない
【レシェフ】 くそっ、壊れろ! 壊れやがれっ!
レシェフが何度も武器を振るう なにか切羽詰まった気迫が感じられた
何か思い悩んでいるのでは? マスターがレシェフに問いかけると 彼女はばつの悪そうな表情を浮かべた
【レシェフ】 …この間、あたしが先走ったせいで みんなに迷惑をかけただろ
いわれて徐々に思い出すマスター それはジャングルにやってくる 少し前にあった戦闘でのできごと
いわれる今まで忘れていたくらい ささいなできごとだった
【レシェフ】 間違ったことをしたとは思ってない でも、反省はしている
【レシェフ】 でも、あんたには ダメな奴だと思われたくないんだ
【レシェフ】 だから、あたしができるところを 見せてあの時の汚名を 返上したかったんだよ
【レシェフ】 なのに、こんな岩すら壊せないなんて くそっ、かっこ悪いぜ…
そんなことはない レシェフがそう思ってくれることが 嬉しい、とマスターは告げる
レシェフの頬が赤く染まった
【レシェフ】 う、嬉しいのか! そう言ってくれると… あたしも嬉しいぜ!
レシェフが照れ隠しに武器を振るう するとその一撃は 大岩にかすかな亀裂を入れた
【レシェフ】 な、なんだ? あたしは特に力を入れてなかったぞ? どういうことだ?
もしかしたら それが原因だったのかもしれない とマスター
力を見せようと力んでしまうより もっと楽に、自由でいた方が 本来の力をだせるのかもしれない
それにふだん通りのレシェフのままで じゅうぶんよくやってくれてるよ と、マスターはつけ加える
すると、レシェフは頬を染めながらも その瞳に強い力が宿していった
【レシェフ】 おいおい、なんだよマスター そんなにあたしが暴れるところを 見たいってのかよ?
【レシェフ】 いいぜ、特等席で見せてやるよ! いっくぜー、渾身の一撃だー!
レシェフは戦斧を勢いよく振り下ろす それは力みもなく迷いのない 鮮やかな一振りだった
それこそが新たなスキル 『揺炎のひらめき』を 習得した瞬間だった
大岩は見事に 真っ二つに叩き割られた
【レシェフ】 よっしゃああ!見たか! これこそがレシェフ様の力だぜ!
さすがレシェフだ! と褒め称えるマスター
照れたような笑いを浮かべたレシェフ だが、すぐに神妙な顔つきになる
【レシェフ】 マスター、あんたのおかげだぜ いろいろ考え過ぎて 空回りしてたのに
【レシェフ】 あんたの言葉で立ち直れた …たまには人の意見を聞くのも いいもんだって思ったよ
【レシェフ】 また、迷惑かけるかもしれねぇけど これもよろしくな!
そう言ってレシェフは すっきりとした快活な笑顔を見せる それは今までと同じように見えたが
その瞳には、マスターへの信頼が 込められていた
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