220221213 盤古 盤古快晴
あれから数日が経った――
【盤古】
………
【盤古】
……どう、だ？
上手いか…？
盤古は、泳ぎを 教えてもらっていた
しかし、その相手は マスターではなく姫達だ
いい感じだよ！ 上達してる！！ と、褒めてくれる姫達
【盤古】
そう…かな？
……ありがとう…
みんな……
じゃあ、今度は沖にある あの岩まで泳いでみよう！！ と、盤古の手を引いてくれる
【盤古】
…うん
みんなと一緒に泳ぎながら、 盤古は思いを馳せていた
【盤古】
マスターの…言った通り…
【盤古】
上手く話せなくても…
良かったんだ
【盤古】
一緒に泳いでいるだけで…
それだけで…良かったんだ
【盤古】
それだけで、みんな…
笑ってる…
楽しんでる
自分の殻を破り、 姫達の元に飛び込んだ盤古
そんな彼女の想いを 優しく受け止めてくれた姫達
【盤古】
みんなを包み込んでくれる……
海って…不思議だ……
大きな海の前では、 彼女達に言葉はいらなかったようだ
その後、沖から戻って来た姫達
そこで待っていたのは……
【盤古】
…あ、マスター
砂浜に隣同士で座る マスターと盤古
彼女は、マスターに 己の想いを語り出す
【盤古】
…あの……
【盤古】
その…
【盤古】
ありがとう
【盤古】
素敵な…夏の思い出ができた
【盤古】
これも…
マスターに誘ってもらった
おかげ…
【盤古】
あのままだったら…
我はずっと、
閉じこもったままだった
【盤古】
でも…今は…
とても楽しい
マスターは彼女に告げる それは…君自身が 変わろうとしたからだよ
【盤古】
……そっか
【盤古】
わかった……
【盤古】
我は…
少しずつ…
変わっていく
【盤古】
だから…
見ていてくれ…
マスター
相変わらず口下手だが、 彼女の嬉しいという想いは、 マスターの心にしっかり届いていた
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