220301211 リサナウト・針枷・クロノス 時は望むままに
夏
まるで空気が 肌にまとわりつくような 蒸し暑い夜
【リサナウト】
あら、当主様♪
こんな時間まで夜ふかし？
だがリサナウトは、 ニコニコと爽やかな笑顔を 見せている
【リサナウト】
ふふふ、
明日は待ちに待った
みんなで遊ぶ日よ
【リサナウト】
絶対に楽しい思い出ができるわ
【リサナウト】
これは予言ではない、
確定事象よ
【リサナウト】
じゃあ、おやすみ！
寝坊しちゃダメだからね
よっぽど楽しみに してくれているのだろう
彼女はスキップをしながら、 寝室へと入っていくのだった
次の日―――
【リサナウト】
海―――――っ！！
一斉に海に向かって走り出す姫達
みんな、とても楽しそうだ
その様子を ニコニコと眺めているマスター
【リサナウト】
どう、当主様？
そこに、 リサナウトが声を掛けてきた
【リサナウト】
この水着、似合ってるでしょ？
【リサナウト】
どんな水着が流行るか、
前もって調べてたのよ
とっても似合ってるね、 とマスター
【リサナウト】
私にかかれば、
夏を楽しむことなんて余裕だわ！
嬉しそうな表情を浮かべ、 彼女は海へと走っていった
それから暫くして――
ビーチバレーやろうよ！ と、ある姫が提案
【リサナウト】
いいわね、そうしましょう！
【リサナウト】
っていうより
そう言うことは
わかっていたわ
バッグからビーチボールを 出そうとするリサナウト
張り切っている彼女は、 みんなの荷物当番を 買って出ていたのだ
だが………
【リサナウト】
あぁぁぁぁぁぁっ！！
突然、大声で叫んだ彼女に、 どうしたの！？ と驚き、尋ねるマスター
【リサナウト】
……ビーチボール…
忘れちゃった……
【リサナウト】
どうしよ～～～～～！？
夏を楽しむなんて余裕！ とか言っていたが、 意外とドジなところがあるようだ
そんな彼女に、 慌てなくても近くの売店で 買えばいいよ、とマスター
【リサナウト】
その手があったわね！！
さすが当主様！！
だが……
【リサナウト】
あぁぁぁぁぁぁっ！！
【リサナウト】
全部、売切れてるぅぅぅぅぅっ！！
そっか…売り切れなら仕方ないね と、納得しつつも ガッカリな様子の姫達
だがリサナウトは、 ガッカリしてはいなかった
なぜなら―――
【リサナウト】
こういうときは
時を巻き戻して
やり直すことにするわ
そして、 彼女は、時を戻した
【リサナウト】
海―――――っ！！
一斉に海に向かって走り出す姫達
【リサナウト】
うふふ、今度はバッチリよ
暫くして、 ビーチバレーやろうよ！ と、ある姫が提案する
その言葉を待っていたわ 準備は万端よ
…と、バッグから ビーチボールを取り出す
【リサナウト】
行くわよ！
それ～～～♪
【リサナウト】
結果オーライ！
私にかかれば、この夏は完璧！
みんなとビーチバレーで 大盛り上がりするのだった
暫くして――
次は水鉄砲で遊ぼうよ！ と盛り上がる姫達
それぞれ持参した水鉄砲を取り出す
【リサナウト】
しまった～～～～～！！
【リサナウト】
ビーチボールに気を取られ過ぎて、
今度は水鉄砲忘れた～～～～～っ！！
【リサナウト】
でも、大丈夫！
近くの売店で……
【リサナウト】
売切れてるぅぅぅぅっ！！
【リサナウト】
もう！なんなのよ！
なにもないじゃない、この店！！
結局、水鉄砲は手に入らず、 遊ぶ姫達を一人ポツ～ンと 見ているリサナウト
【リサナウト】
……でも、大丈夫
彼女は再び時を巻き戻すのだった
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