230012201 ロンギヌス 羨望の先に
ギラギラ輝く太陽が沈んだ、 夜のプール─
【ロンギヌス】 ………
ロンギヌスは一人、 プールサイドで日頃の戦闘の疲れを 癒している
【ロンギヌス】 ………
時折チラリと プールに目をやる彼女
「あははは!」
【ロンギヌス】 ………
彼女の視線の先には、 他の姫とプールの中で 楽しそうに遊ぶマスターの姿が
ロンギヌスに気付いたマスターは、 一緒に泳ごうよ、と誘う
【ロンギヌス】 ………
【ロンギヌス】 いえ、結構です
しかし、彼女は素っ気なく断る
なぜなら…
「マスター、ビーチボール取って~」 「やだ~、マスターったら~」 「あははは」
マスターの周りには、 隊の姫たちがいるからだ
【ロンギヌス】 ………
みんなに囲まれ、 楽しそうにしている マスターを見て、
【ロンギヌス】 ったく、デレデレと…
少し影のさした表情を見せる彼女
…が、すぐに、
【ロンギヌス】 …ハッ!
【ロンギヌス】 だ、だめ、だめです
【ロンギヌス】 私はなんと愚かなことを 口走ってたんでしょう…
【ロンギヌス】 別に、今の発言に 深い意味はなく…
なにやら一人で ブツブツ言い訳している
【ロンギヌス】 …であるからして、 今のは決して隊の姫たちへの 嫌味でもなく…
…と、
【ロンギヌス】 …!
独り言をつぶやく彼女の元に、 ビーチボールが飛んできた
ロンギヌス~、取って~と、 手を振るマスター
【ロンギヌス】 ………
その楽しそうな顔に、 ついつい彼女は…、
【ロンギヌス】 ふん!!
ビーチボールを全力で投げ、 マスターの顔面にぶつけたのだった
【ロンギヌス】 …ハッ!
も~、なにするんだよ と顔を抑え、 情けない声を出すマスター
【ロンギヌス】 ………
【ロンギヌス】 …ふん
彼女が一瞬見せた寂しげな表情
…!
【ロンギヌス】 ………
その後も、誘い続けるが…
【ロンギヌス】 …結構です
彼女がプールに 入ってくることはなかった
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