230151211 佐倉 杏子 そういうんじゃないって!
常夏の島でバカンスを過ごす マスターが海辺をふらふらしていると 杏子がいることに気付く
【杏子】 お、マスターじゃん
杏子もマスターに 気付いたのか近づいてくる
【杏子】 あっちぃ~
かき氷が入っていたであろう 空の容器をぷらぷらさせながら マスターのほうを見つめる杏子
【杏子】 今日は本当にあっついよなあー
何か言いたげな杏子に どうしたの、と直球に 聞いてみるマスター
【杏子】 いやぁーほらさー 海の家って…あるじゃん?
杏子の言いたいことを察した マスターはかき氷の食べすぎは お腹を壊すよ、と注意する
【杏子】 ちぇー マスターならおごってくれると 思ったんだけどなー
立て続けに食べるより 海で遊んでからのほうが 美味しいんじゃない?とマスター
【杏子】 えー? こんな暑いのに?
【杏子】 それに、アタシは海辺で みんなとお遊びとかそういうのは 似合わないっていうか好みじゃないし
あれ、結構好きそうだと思ったけど と、マスターは意外そうにする
【杏子】 好きじゃないもんは 好きじゃないの!
そこまで言うなら 強制するのも悪いな と思うマスターだったが…
【杏子】 …………
マスターの提案のあとから 杏子は海辺で遊ぶ姫達のほうを ずっと見ているように思える
【杏子】 …ん? あ、いや、別に何でもないって!
【杏子】 マスターが変なこと言うから 気になって見てただけで…
もしかして、 遊ぶのが苦手なんじゃなくて 輪に入るのが苦手?と聞くマスター
【杏子】 なっ! だ、だからそういうんじゃないって!
【杏子】 あ、お、オイ!
物は試しだから、 とマスターは杏子の手を引き 遊んでいる姫達に声をかける
【杏子】 アタシはいいって!
どう見ても、苦手だからという 訳ではなく恥ずかしがっている 様子の杏子を引っ張るマスター
【杏子】 わ、わかった! マスターがそんなに言うなら ちょっとは付き合うっての!
杏子が遊びに加わると聞いて 姫達は喜びの声をあげる
【杏子】 おい、言い出しっぺが 逃げたら承知しないからな?
逆に手を掴まれ、逃げ場をふさがれ 参加することになってしまったが 仕方ない、とマスターは覚悟を決める
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