230182213 フォルカス・神令・ヘル 樹令『盛夏の主幹』
あれから数日後――
フォルカスはもう、 隊の姫達に 厳しく制限しなくなっていた
【フォルカス】 すべてマスターにお任せします
【フォルカス】 というわけで、 私は皆さんと遊んできますから
【フォルカス】 後はよろしくお願いしますね
隊の姫達と、 ビーチでバカンスを過ごすフォルカス
【如意金箍棒】 なんか変わったね?
【フォルカス】 学んだんです
【フォルカス】 浮かれるのは勿論良くありませんが、 過度の緊張もまた、 戦闘に支障をきたすことを
【フォルカス】 人に言っておきながら、 私もまたキル姫の 自覚が足りなかったようです
【フォルカス】 仲間と… こんなにも心満たされる時間を 作ろうとしなかったなんて
楽しそうに微笑む彼女
隊の姫達も 以前と変わったフォルカスを 受け入れていた
【フォルカス】 みなさんと 心満たされる時間を持つことで… 不思議と力をもらっています
【フォルカス】 これが如意金箍棒の言う “繋がり”ですね
仲間との絆は、 彼女に新たな力を授けていた
―――夜
マスターの隊は、 みんなで花火を楽しんでいる
その中で、フォルカスは マスターに語り掛ける
【フォルカス】 もうすぐ夏が終わりますね
【フォルカス】 楽しかったな
【フォルカス】 花火のような輝きを放つため、 明日から気を引き締めていきます
【フォルカス】 だから、今夜くらいは…
【フォルカス】 なにもせずに、 みんなと楽しい時間を過ごしたい
【フォルカス】 そういうのも… たまにはいいですよね?
大丈夫、花火のように 君達を散らせたりなんかしない
だから、これからもずっと こんな楽しい時間が続くはずだよ とマスターは答える
【フォルカス】 はいっ、きっとそうですね
その日の花火は、 彼女の胸に大切な思い出として、 深く刻まれるのだった
Next: 230201101