230211101 ガ・ボー 姉妹とカモメ
マスターは、ガ・ボーを連れて 海へとやってきていた
【ガ・ボー】 あの…本当に ボーでいいのですか…?
【ガ・ボー】 マスターと一緒に海に来るのが ボーなんかじゃ…
もちろん君と来たかったんだよ と、マスターは答える
【ガ・ボー】 で、でも… ボーが一緒では、足手まといに なってしまいます…
【ガ・ボー】 その、今からでも 他の姫を誘ったほうが…
今日は、君と一緒に来たんだから、 と根気強く誘うマスター
【ガ・ボー】 う、うう…わかり、ました…
【ガ・ボー】 それなら…マスターと一緒に… 海に入ります
マスターの誘いに小さく頷き 彼女は海へと向かった
【ガ・ボー】 マスター、待ってください いまそちらへ…
【ガ・ボー】 …ひゃっ!?
大丈夫か、と手を差し伸べて 転びかけた彼女の体を支える
【ガ・ボー】 す、すみませんっ…!
【ガ・ボー】 うう…やはりボーがいては 邪魔になってしまいます
【ガ・ボー】 先に、ビーチに戻りますね…
【ガ・ボー】 え?もう一度海に入ろう、って… でも、ボーはマスターの 邪魔しかできませんし
【ガ・ボー】 ボーのことはお気になさらず、 どうぞおひとりで…
ひとり、海岸にたたずむ彼女が 気になるマスター
海からあがって彼女のそばに座り 穏やかに揺れる海を眺める
【ガ・ボー】 …………
そっと彼女の様子を伺うと ぼーっと空を見ていた
【ガ・ボー】 なにを見ているのか、ですか…?
【ガ・ボー】 あちらを…
彼女の指さす先には、 二羽のカモメが 寄り添うように飛んでいた
【ガ・ボー】 家族、でしょうか…
【ガ・ボー】 もしかしたら… 姉妹なのかも、しれませんね…
【ガ・ボー】 仲良く一緒に飛べるのは とても…いいことです…
その時、空を切り裂くように 空から異族が突如現れた
【ガ・ボー】 あっ…!
二羽のカモメは異族に蹴散らされ 離れ離れに飛んで行ってしまった
【ガ・ボー】 …ボーが…
【ガ・ボー】 ボーが…倒します…!
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