230241101 蜻蛉切 聞きたい言葉
日差しの照り付けるプールサイドの 中でもひと際大きなパラソルの陰に すっぽり隠れた蜻蛉切を見つける
【蜻蛉切】 …あ、殿! 殿もプールに来てたんだ
【蜻蛉切】 それにしても暑いわね… ボンに羽で扇がせても 全然涼しくならないし…
蜻蛉切は ボンちゃんが飛び回るのを眺めながら 自身を団扇で扇いでいた
そんな蜻蛉切に 泳がないの? とマスターは尋ねる
【蜻蛉切】 当たり前でしょ! そんなことしたら、 日焼けしちゃうじゃない
【蜻蛉切】 シミとか出来たらどうするのよ?
そっか、ごめん… とマスターは謝る
【蜻蛉切】 まったく、殿は女心が わからないんだから…
【蜻蛉切】 …え? じゃあなんで水着で プールに来てるのかって?
【蜻蛉切】 そ、そんなの決まってるでしょ!?
蜻蛉切は 呆れたように盛大な溜め息をつく
【蜻蛉切】 …ねえ殿、ほんとにわからないの? だったらもういいわよ!
腕を組んだ蜻蛉切は鼻を鳴らして そっぽを向いてしまう
ど、どうしよう… 怒らせちゃったかな… マスターはうろたえる
ごめん…、と 素直にマスターは謝る
【蜻蛉切】 違う、そうじゃなくて!
【蜻蛉切】 マスターは、私のこの恰好見て なにか言うことはないわけ?
蜻蛉切は立ち上がり、 水着姿をマスターに見せつけた
蜻蛉切の言葉で、マスターは 彼女の意図に気づいた
すごくよく似合ってる 蜻蛉切の水着姿を見て、マスターは 素直に感想を伝えた
【蜻蛉切】 ふふ、当然でしょ!
そう言って 蜻蛉切は嬉しそうに笑った
本当に似合ってる…でも… マスターはため息をつき、肩を落とす
【蜻蛉切】 な、なによ? どうしたの、殿?
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