230251203 ミネルヴァ 『零式・海駆ける雷槍』
戦いは、皆の予想を遥かに超え 長く続いていた 気がつけば、皆が疲れ切っていた
【ミネルヴァ】 今日のバカンスで 皆の心身をケアし 癒やしたいと…思っていたのに
【ミネルヴァ】 これでは癒やしになりません! 私の“知恵”と“思慮”は… 皆の役に立たないのですか?
涙で曇った視線の先 疲労で鈍った指揮のスキをつかれ マスターに敵の手が迫る
【ミネルヴァ】 私は戦いで守るのではなく マスターを癒やしてあげたいと… それだけが望みだったのに…!
その叫びと気持ちがあふれだし 雷となってミネルヴァの槍に宿る
彼女はその槍を異族へと 向かって投げ放つ!
新スキル『零式・海駆ける雷槍』が ビーチの敵を一掃していく!
【ミネルヴァ】 マスターのことをお助けできたのは とても嬉しいです でも…別の形がよかった…
戦いの後、しゅんとしている ミネルヴァにマスターは語りかける
ミネルヴァが必死に守ってくれたから こうして無事でいられる、と
それに安心させてもらえたから まだまだ元気だ…とも
【ミネルヴァ】 マスター、お疲れのはずなのに 笑ってる
【ミネルヴァ】 私、マスターを 癒せていたんでしょうか?
彼女の問いに、 マスターはミネルヴァの頭をなで もちろんだと答える
それを聞いたミネルヴァの表情が だんだんと明るくなってゆく
【ミネルヴァ】 私も…いつの間にか、笑ってる? なでられると、マスターの 優しい気持ちが伝わってきて…
【ミネルヴァ】 それを感じると、すごく嬉しくて… 疲れなんか どこかに行ってしまいそう
【ミネルヴァ】 私、なんだかわかった気がします “知恵”と“思慮”ではなく ただ気持ちだけでも…
【ミネルヴァ】 むしろ、気持ちこそが… 人の心をもっとも癒せるのですね
それは彼女が司る “知恵”と“思慮”の中に加わった 新たな知識…
その知識は、新たな力として 彼女の心身を支え 新たな想いへと導いていくのだった
微笑む彼女に、マスターは もっと報いたくなる なにかしてほしいことはないか聞く
ミネルヴァはおずおずと 自身の小さな望みを口にしたのだった
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