230311213 カシウス・獣刻・ウロボロス 落流する輪廻の雷牙
【カシウス】 やっ!
異族に向かい、 槍を振り続けるカシウス
【カシウス】 ………
必死に采配を取るマスターを見ながら その頭の中では、 マスターの言葉がループしていた
『円環ではないかもしれないけど… 絶対に死なせない、誰一人!』
【カシウス】 円環とは… 変わることなく 永遠に続く存在
【カシウス】 変えられないもの、 俯瞰で見る物、 傍観するもの
【カシウス】 それが全て 絶対的な因果こそがこの世の理 円環から外れたものは儚き存在…
【カシウス】 ……そう思っていた
【カシウス】 でも、御館様は違う
【カシウス】 大きな力の流れに 抗おうとする獰猛さ、 エネルギーがある
【カシウス】 相手がどんなに大きくても、 何が起ころうとも… 御館様は諦めない
【カシウス】 大きな流れに飲み込まれず、 変えようとする… 覚悟がある
【カシウス】 だったら… わたしもそうする
【カシウス】 御館様を… そして、仲間を… 消させはしない
【カシウス】 たとえ円環から 外れたとしても… 絶対に消させない!!
次の瞬間……
彼女の中で、何かが弾けた!
【カシウス】 円環解放… すべての因子よ、 ここに集え
【カシウス】 新技! 『落流する輪廻の雷牙』―――ッ!!
新たなる奥義を覚醒させた彼女は、 その大いなる力で 全ての異族を倒すのだった
【カシウス】 ……ふぅ
戦闘後――
プカプカと海面に浮かびながら、 彼女はマスターに語り掛ける
【カシウス】 時間とか、星とか…
【カシウス】 そういうどうにもならないくらい 大きな流れにも、 御館様なら逆らうんだろうね
【カシウス】 そんなあなたに… 興味が出た
【カシウス】 一緒にいたら… 体の奥からこみ上げてくる 不思議な力が生まれるから
【カシウス】 御館様と一緒なら… 円環を変えることも 出来るかもしれない
【カシウス】 ふふっ
微笑み、 マスターの手を引いて、 海に潜ってゆくカシウス
その顔には、 今までには無かった 穏やかさがこぼれていた
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