230313212 カシウス・誓約・ウロボロス 誓約されし海竜の双槍
【カシウス】
このヤキソバとイカヤキ、
カレーライスとラーメン、
それにヤキとうもろこし
【カシウス】
全部いただくわ
初めての海の家に、 テンションが上がっているカシウス
そんな彼女を見て、 嬉しそうだね？ と微笑むマスター
【カシウス】
海の家が初めて…
というのもあるけれど、
【カシウス】
御館様と二人でご飯を食べるのも、
初めてだから
そう言いながら、 たくさんの料理を 机に運ぶカシウス
【カシウス】
ふふっ…♪
彼女の笑顔に、 ドキリとするマスター
【カシウス】
ふふ、じゃあ…
いただきます
手を合わせ、 今、まさに焼きそばを 口に入れようとした、その時…
【カシウス】
…！
【カシウス】
あれは……
【カシウス】
異族…！
ビーチに、 異族の群れが出現していた
悲鳴を上げ、逃げ惑う人々
【カシウス】
こんな時に…！
箸を置き、 立ち上がろうとする彼女
それを制止するマスター
【カシウス】
…え？
ここは僕達だけで大丈夫 初の海の家の料理、 君はゆっくり食べてていいよ
【カシウス】
だけど…
そこまで数も多くないみたいだし 大丈夫だから
そう言って、ビーチへ駆け出し、 姫達と合流するのだった
【カシウス】
……もぐもぐ
マスターに言われた通り、 一人 食事をしながら マスターの帰りを待つ彼女
【カシウス】
御館様…戻ってこない
何かあったのかしら…
一方、ビーチでは 姫達と異族の激しい戦闘が 繰り広げられていた
【カシウス】
……あ
現れた異族を倒したマスターと キル姫達だったが、 新たに大量の異族が現れた
思ったよりも多い数の異族に 徐々に押され始めるキル姫達
――と、
飛んできた槍が、 異族の一体に突き刺さる
その一撃を放ったのは…
【カシウス】
お待たせ、御館様
カシウス！ もう食べてきたの！？ と驚くマスター
【カシウス】
ええ
【カシウス】
だけど、満たされなかった
あ、あれだけ食べたのに…！？ さらに驚くマスター
【カシウス】
食べてみて、気が付いたの
【カシウス】
わたしの胸の中のワクワクは、
未知と遭遇したから
【カシウス】
……だけじゃなかった
【カシウス】
わたしがワクワクしていたのは…
【カシウス】
御館様と一緒だから
！！ 彼女の言葉に驚くマスター
【カシウス】
お腹は満たされたけど、
御館様と一緒に食べなきゃ、
心が満たされない
【カシウス】
御館様がいなければ…
『不変』の世界など
意味がないの
その想いに気づいた彼女は、 新たな力に目覚める
【カシウス】
誓約は誘う
久遠の世界へ
【カシウス】
これで終わりよ…
『誓約されし海竜の双槍』！
こうして彼女は、 異族の群れを一掃するのだった
そして――
プールサイドで、 隣同士に座って語らう カシウスとマスター
【カシウス】
お礼を言うわ、御館様
【カシウス】
いつも未知との遭遇を…
楽しい思い出を…
【カシウス】
そして、
心を満たしてくれて、
ありがとう
【カシウス】
海の家の食べ物、
どれも美味しかった
【カシウス】
でも今度は…
２人で一緒に食べたいな
【カシウス】
あの焼きそばにイカ焼きに
カレーライス、ラーメン、
そして、焼きとうもろこしを
【カシウス】
御館様…あなたと一緒に
マスターの目を見つめる彼女
うん、約束 笑顔で答えるマスター
【カシウス】
ふふっ、約束よ
頬を染め、彼女もまた微笑む
【カシウス】
また…未知との遭遇
【カシウス】
御館様を見ていると…
ワクワクが
ドキドキに変わった
暑い夏空の下、 カシウスの胸は高鳴っていた
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