240031103 アポロン 『メロディオンレイク』
【アポロン】 はあ~…結局ここに 戻ってきちゃったか…
【アポロン】 戻ってきても湖に足を入れて 休むしかないし… まあ、けっこう気持ちいいけど…
【アポロン】 探索しても他になーんにもないし マスターはどっか行っちゃうし アルテミスお姉ちゃんはいないし…
【アポロン】 ていうか… マスターはいったい どこ行っちゃったのかなーっ!
【アポロン】 ボクとお姉ちゃんを 離れ離れにしておいて…
【アポロン】 ボクのこと追っかけまわして、 今度は黙ってどっかいくって…
【アポロン】 もう…ほんと いったいどこに… って、うわっ!?
きょろきょろするアポロンの前に 茂みから姿を現してあげると 驚いたように飛び跳ねた
【アポロン】 ママママスター!? い、いつからそこに!? ていうかどこ行ってたの!?
【アポロン】 って、なに? 手を出してって…はい…
動揺する彼女を落ち着かせながら 差し出された手のひらに ある物を置いてあげるマスター
【アポロン】 なにこの手作り感いっぱいの笛… ちょっと形が整ってないけど、 どうしたのこれ?
【アポロン】 作ってきた?って、ええ!? まさかとは思うけど… これ作りに行ってたの?
そうだよと頷くと アポロンは照れくさそうに、 頬を染めて戸惑う
【アポロン】 たしかにここで 演奏したいとは言ったけどさ
【アポロン】 楽器がないなら作ればいいじゃん! みたいな発想… マスターは大胆だよ~
【アポロン】 でもまぁ…お礼は言っておこうかな… あ、ありがとね
【アポロン】 せっかくだから、 ここで演奏してみるよ
そう言って、 彼女は笛で音楽を奏ではじめる
そよ風のように その音楽は優しく身を包んでいき 心が癒されていった
【アポロン】 ~~♪
そして彼女の笛を吹く姿は美しく 湖の女神のように見えた
そんなアポロンが奏でる旋律に ジャングルに住む動物たちが 集まってきたことに気づくマスター
【アポロン】 …ふぅ…って、いつの間に こんなに動物が!?
【アポロン】 これじゃまるで 湖のコンサートじゃん!
【アポロン】 やっぱりここで音楽を奏でて 正解だったね!
【アポロン】 お姉ちゃんがいないからって ふてくされてばっかりじゃ なにも楽しくない…
【アポロン】 その、今まで当たり強くして ごめんね…マスター
【アポロン】 マスターの楽器のお陰で 自分でも楽しいことを 見つけられるってわかったよ!
【アポロン】 ありがとうマスター! お礼ってわけじゃないけれど… マスターのためになにかしたいよ
お礼のために やったわけじゃないからいいよ とマスター
【アポロン】 ううん、マスターの力になりたい! この気持ちは止められ…
【アポロン】 あっ…この感じ、この気持ち! マスターの力になりたいっていう ボクの想いが力になったよ!
【アポロン】 新スキル、その名も― 『メロディオンレイク』だよ! この技でマスターを守るんだから!
【アポロン】 それじゃ、もっといっぱい 音楽を奏でていくよー!
そうしてアポロンの演奏が再開し その場に集まった動物たちも 彼女の音色に耳を傾ける
優しい風にのって 聞こえてくるその笛の音が ジャングルの中に響き渡っていった
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