241610710 インテグラルノア編サイド インテグラルノア サイドストーリー 壊逅アップグルント ストーリークエスト 壊逅アップグルント グレイプニル編 1 - OP 壊逅アップグルント グレイプニル編-OP 壊逅アップグルント グレイプニル編-OP
【グレイプニル】 テーブルの上には 美味しいパンがあって、 ひとりひとりにパンが渡される
【グレイプニル】 隙間風がびゅーびゅー吹くけれど みんなの笑顔があるからあたたかい
【グレイプニル】 そんな穏やかな日々が ずっと、ずっと続きますように 私はそう祈っていました
【グレイプニル】 ですが、用意されたのは 食べても食べても満たされない 絶望のフルコースでした
そこはいつしか闇に染まっていた もしかしたら、 はじめからそうだったのかもしれない
いつからだろうか、 なんて些末なことだ
ここは絶望の闇に満たされている その事実に変わりはないのだから
そしてそれは、この闇の中に囚われ 漂うグレイプニルという神器の力を その身に宿した少女も同じだった
彼女は何も変わっていない
彼女が祈る対象も、 変わっているように見えて 本質的に違いはない
彼女は、 『救いとは何か』を理解しただけ――
【???】 …………
【子供】 あ、またお祈りしてるー おねえちゃんはなんで いつもお祈りしてるの?
【???】 みんなが健やかに暮らせますように と、神様にお願いしてるのですよ
【子供】 かみさまって まいにちお祈りしないと おねがい聞いてくれないの?
【???】 ふふ、どうなのでしょうね? こうして生きていられるだけでも 願いは叶えていただいていますよ
【???】 飢えることなく、 穏やかに日々を生き、 その生を全うできること
【???】 たったそれだけのことでも 素晴らしいことなのです
【???】 そんな日々が続くことに感謝し、 また明日について願う… それが祈りを捧げる理由でしょうか
【子供】 ふぅん…むずかしいけど かみさまにありがとうって いっぱいいってくれてるのね!
【???】 ええ、そういうことです さ、そろそろお夕飯の支度を 始めないといけませんね…
そこがどういった謂れを持つ教会か 今となっては意味のない記録
彼女が日々の幸福を祈ったとて 神々は聞いてなどいなかったのだから
いや、聞いていたとしても どうでもよかっただけかもしれない
やがて神魔大戦と呼ばれる 神々と悪魔による戦争
その戦禍は、 彼女達人類の生命など構うことなく すべてを蹂躙していった
【グレイプニル】 街の人々の命を奪ったのは 悪魔なのか神々なのか 定かではありませんでした
【グレイプニル】 どちらだとしても 神々は御子である人々を 救ってはくれなかったのでしょうか?
【グレイプニル】 その神々は、かつて祈りを 捧げた相手ではなかったのですか?
【グレイプニル】 その時の私は、そういった思いで 目の前が真っ暗になったようでした
【グレイプニル】 しかし、そこへ一筋の光が 差し込んできたのです
【???】 天の使い… ああ、今この時、この場所から 皆、救われるのですね…
そう きっと、救われるのだ
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