250081104 芭蕉扇 『神聖プール王国の誓い』
【芭蕉扇】
ふふ…今日こそは
二人っきりで楽しむわよっ！
後日、マスターは芭蕉扇と二人で プールに来ていた
【芭蕉扇】
ほら、あなた！
ちゃんと私だけ見てないとダメよっ！
芭蕉扇はひと時も離れず マスターの腕にべったりと くっ付いている
くっ付き過ぎじゃないか、と マスターがたしなめると
【芭蕉扇】
夫婦なんだから
少しくらい良いじゃない
やれやれ…、とマスターは 呆れながら歩く
【芭蕉扇】
…………
しかしその時、ふと芭蕉扇の表情に 陰りがあるのを見つける
どうかした？なにかあったの？ そうマスターがたずねると
【芭蕉扇】
あ…その、プールを見てたら
この間のことを思い出しちゃって…
…みんなを扇で飛ばして 溺れさせた時のことか、と マスターは思い返す
【芭蕉扇】
あの時は、ごめんなさい…
もういいよ 結局は助けてくれたじゃないか、と マスターはなぐさめる
【芭蕉扇】
…うん
本当はわかってるの
【芭蕉扇】
私、ずっとあなたを独り占めしたいと
思ってるけど、それが行き過ぎると
良くないって…
【芭蕉扇】
でも、あなたが他の女の子と仲良く
してるのを見てるだけで
胸が苦しくなってしまって…
この間、隊の子を吹き飛ばしたのは 行き過ぎた嫉妬のせいだと 芭蕉扇は胸の内を語る
【芭蕉扇】
私にはあなたしか見えないけど
あなたにはたくさんの姫がいるわ
【芭蕉扇】
だから、他の娘に奪われたらって
思うと、怖くて…
不安そうにつぶやく芭蕉扇に マスターは本当に自分から芭蕉扇を プールに誘うつもりだったと伝える
【芭蕉扇】
あなたから…私を？
あの時はたまたま他の隊の子に 声をかけられただけだったこと
本当は芭蕉扇と二人で遊ぼうと 思っていたことを マスターは改めて説明する
【芭蕉扇】
じゃあ…他の姫に囲まれてたのは
本当に浮気じゃなかった
ってこと…？
マスターが頷くと 芭蕉扇はさっと顔を赤らめ ぎゅうっと手を握ってくる
【芭蕉扇】
その言葉…
信じてもいいの…？
信じて、とマスターがうなずくと 芭蕉扇の顔からパッと陰りが消える
【芭蕉扇】
…！
あなたと心が一つになれたと思ったら
新しい力が湧いてきたわ！
それはまさしく 彼女が新しいスキルに 目覚めた瞬間だった
【芭蕉扇】
『神聖プール王国の誓い』…
あなたとの愛の結晶ね
幸せを噛みしめるように言いながら 芭蕉扇はぐっと体を寄せてくる
【芭蕉扇】
浮気は許さないけど…
【芭蕉扇】
他の姫と仲良くなれるように
私も頑張ってみるわ
【芭蕉扇】
だから…
ずーっと傍にいてね、旦那様っ♪
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