250371212 ロジェスティラ・神令・スクルド 海上編ver. 自信の持てることで
いざ、ビーチバレー大会スタート!
【ロジェスティラ】 お、お願いしますっ…!
姫達によって、 白熱した試合が展開されていく
だが…
【ロジェスティラ】 あ、あぁ… ごめんなさい…!
他の姫達に比べて、 足を引っ張りがちの ロジェスティラ
【ロジェスティラ】 こ、交代お願いします……
すっかり自信を失った彼女は、 コートの外で見学することに
【ロジェスティラ】 あぁ…みなさん、 走って、飛んで、打って… 素敵……
【ロジェスティラ】 あんなに素敵な みなさんの隣になんて、 わたしなんかが恐れ多いです
――と、ここで選手交代の合図が
立ち上がるマスター
【ロジェスティラ】 マ、マスターさん… バレーできるんですか?
任せなさい! 意気揚々とコートに入ってゆく
…が、
【ロジェスティラ】 …わぁぁ
キル姫の研ぎ澄まされた 運動神経にかなうわけなく、 散々足を引っ張るマスター
下手くそだ、なんだと、 姫達に散々イジられている
【ロジェスティラ】 ………が、がんばって
そんなマスターを見つめる ロジェスティラ
【ロジェスティラ】 でも…どうしてなの…?
【ロジェスティラ】 マスターさんもわたしと一緒で へたっぴなのに…
【ロジェスティラ】 どうして、 そんな爽やかな笑顔を…
時間が経過し、 コートの外に戻ってくるマスター
【ロジェスティラ】 あ、あの…
笑いながらタオルで 汗を拭うマスターに、 ロジェスティラは尋ねる
【ロジェスティラ】 あんな風にからかわれて… どうしてそんなに 頑張れるんですか?
心配そうな目で見つめる彼女に、 マスターは笑いながら答える
まあ一種のコミュニケーションだし、 みんな、本気で僕をバカにしてる わけじゃないし気にしていないよ…と
【ロジェスティラ】 で、でも…
マスターは続ける だってスポーツで、彼女達に かなうわけないって分かってるから
僕はみんなのことを、 本当に尊敬しているんだ…と
【ロジェスティラ】 …!
【ロジェスティラ】 そ、そっか……
【ロジェスティラ】 みなさんがマスターさんのことを からかうのは…
【ロジェスティラ】 愛情の裏返し
【ロジェスティラ】 それは統率力があり、 優しいマスターさんを、 みなさん尊敬しているから
【ロジェスティラ】 マスターさんも それが分かっているから…
【ロジェスティラ】 そう、自信を持っているから… わたしみたいに ウジウジ落ち込まないんだ……
【ロジェスティラ】 わたしに足りなかったのは…… 自分はこれでいいんだという自信…
【ロジェスティラ】 だったら… 自信の持てることで…!
意を決し、 コートに入ろうとする彼女
【ロジェスティラ】 でも…わたしが 自信を持てることなんて…
彼女の足が止まった時、 マスターが声を掛けた
魔術じゃないの?と
【ロジェスティラ】 ま、魔術…? でも、バレーでそれ使っちゃ 反則なんじゃ…
魔術の研究で培ってきたものを 活かすんだ、と彼女の背中を ポンと押してマスターがコートに促す
【ロジェスティラ】 魔術の研究で… 培ってきたもの…?
伊達にみんなのこと、 ずっと見てきたわけじゃないでしょ? マスターが微笑む
【ロジェスティラ】 ……!
【ロジェスティラ】 は、はい…!
なにかに気づいたのか、 力の入った目でコートに入る彼女
【ロジェスティラ】 お、お願いします…!
さっきまでとはうって変わって、 生き生きとしたプレーを披露する
【ロジェスティラ】 わかりましたよ、マスターさん! わたしが自信を持てるもの それは……
【ロジェスティラ】 観察力! そして分析力!
【ロジェスティラ】 魔術の研究で散々、 磨いてきたものです
【ロジェスティラ】 素敵な皆さんを散々、 見てきた力です!!
【ロジェスティラ】 わたしにも… 誇れるものがありました!!
マスターの言葉で 完全に吹っ切れた彼女
【ロジェスティラ】 いきますっ! 『虚を導く蒼海の贈物』―――ッ!!
その心の変化は、 大きな自信と共に 大きな力を与えるのだった
そして―――
ビーチバレー終了後…
【ロジェスティラ】 ありがとうございます、 マスターさん
【ロジェスティラ】 わたし自身も気づかなかったことを わたしに教えてくれて
【ロジェスティラ】 マスターさんの言葉で、 ようやく気づけました
【ロジェスティラ】 人にどう思われようと… 自分のできることをやればいいって
【ロジェスティラ】 自信がないからって、 逃げてたんじゃダメ
【ロジェスティラ】 どう思われたって… 一歩踏み込むことが大事なんですね
【ロジェスティラ】 そうすれば… みなさん、向き合ってくれる
【ロジェスティラ】 わたし、これからは… みなさんの隣に並べるくらい、
【ロジェスティラ】 素敵な女性になれるように 頑張ります…!
宣言する彼女に、マスターは言う
君はどう思っているか知らないけど、 ロジェは素敵な女の子だよ、と
【ロジェスティラ】 !!
いきなり褒められ、 顔を真っ赤にするロジェスティラ
焦りながら、 マスターにこう返す
【ロジェスティラ】 あまり近くで見つめられると 困りますっ…!
【ロジェスティラ】 あのっ、わたしより 綺麗な方がたくさんいますし…!
【ロジェスティラ】 わたしなんて スタイル良くないですし、 その…
【ロジェスティラ】 は、恥ずかしいので、のでっ…!
そんな照れる姿も素敵な ロジェスティラだった
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