250371213 ロジェスティラ・神令・スクルド 海上編ver. 樹令『朱夏の穏健』
あれから、数日後――
わぁぁぁぁぁぁっ！！ と、沸き立つ歓声
姫達がビーチバレーで 盛り上がっている
【ロジェスティラ】
……はぁ
【ロジェスティラ】
夏の太陽に照らされて、
みなさん、本当に綺麗
ロジェスティラは、 みんなのプレーを 楽しそうに眺めている
その中でも、ひときわ 楽しそうにしている…
いや、みんなを “楽しませようと”している マスターをずっと見つめる彼女
【ロジェスティラ】
マスターさん、素敵
プレーを終え、 ビーチに戻ってきたマスターに 彼女は言う
【ロジェスティラ】
マスターさんって、
すごい方ですね
どうして？ そのマスターの問いに
【ロジェスティラ】
えへえへっ
内緒、ですっ…！
そう言って 照れくさそうに笑い 交代でコートに入る彼女
【ロジェスティラ】
お願いします！
プレーしながら、彼女は思う
【ロジェスティラ】
マスターさんを見てると…
【ロジェスティラ】
自信がないって、
自分のことばかり考えて、
【ロジェスティラ】
ウジウジしていたのが
バカみたいに思えてきます
【ロジェスティラ】
マスターさんは…自分じゃなく、
他の人のことを第一に考えている…
それは自信ある人の余裕
【ロジェスティラ】
わたしもそんな風になりたい
みなさんのために…
【ロジェスティラ】
頑張れる人に！！
その想いはプレーに現れる
一生懸命なロジェスティラは どんどん上達し、 他の姫達も彼女を必死に応援
ロジェスティラを称えるのだった
【ロジェスティラ】
そ、そんな…
わたしなんか……
でも……
【ロジェスティラ】
ありがとうございますっ…！
【ロジェスティラ】
わたしもマスターさんのように…
みなさんのために頑張っただけです
【ロジェスティラ】
でも…今まで以上に、
仲良くなれた気がします！！
その絆は、また彼女に 新たなスキルを与えるのだった
プレー後、ロジェスティラに 随分、上手くなったね と、声を掛けるマスター
【ロジェスティラ】
そ、そんな、そんな…！
みなさんの隣に立つには
まだまだです…！
応えるマスター うぅん、自信をつけたことで 明るくなった
明るくなったら、 また一段と素敵になったよ、と
【ロジェスティラ】
！！
顔を真っ赤にして、彼女は答える
【ロジェスティラ】
あのぉっ…
【ロジェスティラ】
そんなに見つめられると
恥ずかしいです…
マスターは答える いつものお返しだよ、と
【ロジェスティラ】
……え、いつものお返し…？
【ロジェスティラ】
え、え、ええっ！？
気付いていたんですかっ…！？
わたしが見てたこと…！
【ロジェスティラ】
はうぅぅ…恥ずかしい…
頬を染めるロジェスティラだった
Next: 251003011