252003121 限定クエスト 未分類 Phantom of DEMPA ~ねもぺろのでんぱな冒険者~ Phantom of DEMPA ~ねもぺろのでんぱな冒険者~前編 2 - 前編2話「失われた記憶」 Phantom of DEMPA ~ねもぺろのでんぱな冒険者~ 2 Phantom of DEMPA ~ねもぺろのでんぱな冒険者~ 2話 戦闘前
見知らぬ異世界に飛ばされた ねもとぺろりんは、 情報収集のため、街を訪れていた
【ねも】 へぇ~、 あの化け物、 異族っていうんだ
【ぺろりん】 グギギギギギギ!
【ねも】 モノマネはいいから…
【ぺろりん】 あはは、似てた?
ツッコミを入れた後、 また本に目を落とすねも
途中立ち寄った本屋で手に入れた本で 2人はこの世界の成り立ちを学ぶ
この世には、 『奏官』と呼ばれる 者たちがいて、
『キル姫』という名の 戦士を従えていること
彼らはギルドを作り、 敵対し合っていること
【ぺろりん】 ふぅ~ん、 異族とだけじゃなく、 キル姫同士でも争ってるんだ
【ねも】 女の子同士が競い合ってるって…
【ぺろりん】 …ん?
【ねも】 アイドル戦国時代みたいだね
【ぺろりん】 ……あいどる?
【ねも】 思い出せない? 私たち、アイドルグループの メンバーだったんだよ
【ねも】 その中で、私とぺろりんは 2人組のユニットだったの
【ぺろりん】 ……ゆにっと?
【ねも】 …ダメか
アイドル時代の 記憶が残っていないことを、 寂しく思うねも
そんなやりとりをしながら、 2人は更に大きな街を目指す
【ねも】 もっと大きな街に行けば、 詳細な情報が手に入るかな…
【ぺろりん】 そうすれば、 私の記憶も戻るの?
【ねも】 わかんないけど… この本には、異世界と繋がる 穴のことは載ってなかったし
【ぺろりん】 う~ん、私もう、このまま 記憶が戻んなくてもいいかなって 思ってるんだぁ
【ねも】 え!なんで!?
【ぺろりん】 最初、記憶喪失になってるって 分かった時は驚いたけど…
【ぺろりん】 別に今のままでも 不自由してないし、 ここでの生活もそれなりに楽しいし
【ぺろりん】 それに戦いにも慣れてきたし! なんかやってけそうな気が してるんだよね!
【ねも】 あぁ、持ち前のポジティブが 私の望まない方向に…!
【ねも】 ダメだよ、ぺろりん!
【ねも】 こっちの世界には、 ぺろりんの好きなお寿司も 肝油ドロップもないんでしょ!?
【ぺろりん】 ……おすし? ……かんゆど
【ねも】 それ、もういいから~!
【ねも】 それに、こっちの世界には……
【ねも】 ライブもないんだよ!!
【ぺろりん】 ………らいぶ?
【ねも】 歌って、踊るの!!
【ぺろりん】 それって…楽しいの?
【ねも】 もちろ―――
【ねも】 …あ
こっちの世界に飛ばされる前、 ダンスが合っていなかったことを 思い出すねも
【ねも】 そ、それは……
【ねも】 楽しいことばかりじゃないけど… むしろ苦しいことも多いけど…
【ねも】 息が合った時は…… 最高に楽しいって思えるよ
【ぺろりん】 ……ふ~ん
【ねも】 だから、ぺろりん、 元の世界に帰――
【ぺろりん】 危ないっ!!
【ねも】 ……ッ!?
ねもを突き飛ばすぺろりん
そこを異族の攻撃が通過していく
【異族】 グギギギギギギ!
【ねも】 あぁっ……!! また…
2人の目の前には、 異族の大群が押し寄せていた
【ぺろりん】 次から次へと懲りないわね~! 私が…お仕置きしちゃうよ!
銃を取り出すぺろりん
異族との戦闘に突入する
【ぺろりん】 行くよ、ねもちゃん!!
【ねも】 あわわわわわ……
だが恐怖で腰を抜かしてしまったねも
【ぺろりん】 しっかりして! キミにもキル姫の力が 備わってるから!!
【ねも】 うぅ…ダメ… 動けない……
【ぺろりん】 ……わかった! ここは私に任せてっ!!
異族に立ち向かうぺろりん
【ぺろりん】 …くっ!
しかし、 ねもを庇いながらの戦闘のため、 苦戦を強いられてしまう
【ぺろりん】 はぁ…はぁ…!
【ねも】 あぁ…どうしよう…… …私のせいで…
【ねも】 でも…手が……
震える手を押さえるねも
【ぺろりん】 はぁ…はぁ…!
【ねも】 このままじゃ ぺろりんが…
【ねも】 イヤだ…! ぺろりんを助けたい…!
【ぺろりん】 うぐっ!
異族の攻撃を受け、 ぺろりんが膝をつく
【異族】 グギギッ!!
容赦ない異族の更なる攻撃が、 ぺろりんに向かって振り下ろされる
【ぺろりん】 きゃああああっ!
【ねも】 わ、私は……!!
次の瞬間、 光に包まれた一本の矢が 異族の体を貫いた
【ぺろりん】 ………え?
【ねも】 うぅぅ……
ぺろりんの視線の先には、 弓を構えたねもが立っていた
【ぺろりん】 今の……ねもちゃんが…?
【ねも】 わ、私が…?
【ぺろりん】 すごーーーいっ!!
ねもの言葉を遮り、 抱き着くぺろりん
【ねも】 !?
【ぺろりん】 すごいよ、ねもちゃん!! キル姫の力、解放できたじゃん!!
【ねも】 でも…私のせいで ぺろりんがピンチに…
【ぺろりん】 ノープロブレム!
【ぺろりん】 私が特攻で、ねもちゃんが援護射撃! 2人は……
【ぺろりん】 最高に息の合ったコンビじゃん!
【ねも】 !!
【ぺろりん】 あ、なんだっけ…? …ゆにっと…だったっけ?
【ねも】 そうだよ、私たちは2人で ユニットだったんだよ
【ぺろりん】 私たちは最高のユニットだよ! あははっ!!
【ねも】 ……ありがとう、ぺろりん
【ぺろりん】 じゃあ、行きますか!
【ねも】 うん!
異族の群れに向き直る2人
【異族】 グギギギギッ…!
【ねも・ぺろりん】 はぁぁぁぁぁっ!!
こうしてキル姫の力に目覚めたねもは 明るいぺろりんに助けられながら、 この世界で生き延びてゆくのだった
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