260181211 ウィズ 暑さの中の温かさ
太陽が照りつく真夏のビーチ
マスターの隊は、 みな思い思いの休日を過ごしている
【ウィズ】 いきますよ~
【ウィズ】 それっ
ウィズは他の姫と一緒に、 ビーチバレーに興じていた
【ウィズ】 はいっ
ビーチを駆け、 ボールをレシーブするウィズ
マスターは、 まるでボールのように弾む ウィズの胸元を凝視している
【ウィズ】 …!
――と、 ウィズの視線に気づくマスター
【ウィズ】 ………
べ、別に見てたわけじゃ…! しどろもどろなマスター
すると…
【ウィズ】 うぅっ
よろめいたかと思うと、 突然 砂浜にひざをつくウィズ
だ、大丈夫!? 心配したマスターは、 ウィズに駆け寄った
【ウィズ】 す、すみません…
どうしたの?と尋ねるマスター
【ウィズ】 なんでもありません、 大丈夫ですから…
そう答えるが、 あまり顔色が良くない
【ウィズ】 本当に…大丈夫です
と立ち上がろうとするも、 すぐにふらついてしまう
【ウィズ】 あぁ…本当に… すみません…
マスターは彼女を休ませるため、 木の陰に連れて行った
【ウィズ】 ご迷惑をお掛けして… 申し訳ありません
熱射病かな…? と、心配するマスター
【ウィズ】 い、いえ…
かき氷を買ってきてあげたり、 うちわで扇いであげたりと介抱する
【ウィズ】 だ、大丈夫ですよ、マスターさん
【ウィズ】 今日は暑かったので、 たまたまです…
【ウィズ】 少し休んだら、 体調も元に戻ると 思いますから…
マスターの献身的な態度に 恐縮する彼女
無理しちゃダメだよ そんなマスターの問い掛けに、
【ウィズ】 …む…無理なんてしていません…! 私は本当に…!!
珍しく、ムキになる彼女
【ウィズ】 …あ、す、すみません……
その目には『恐縮』だけではなく、 何か大きな不安が宿って見えた
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