260181213 ウィズ クリスタルプリズン
【ウィズ】 はぁ…はぁ…!
大量の敵を相手に苦戦するウィズ
【ウィズ】 うぅ……
上手く力を発揮できず、 遂にビーチにひざを付いてしまう
【ウィズ】 …くっ!
そんな彼女に、 敵の一撃が振り下ろされる
【ウィズ】 あぁっ!!
その時…!
【ウィズ】 ひゃっ!
背中に突然大量の氷水が 浴びせられ、
その冷たさに 反射的に体をはね上げたことで、 間一髪でかわした
【ウィズ】 な、なに…?
見ると、そこには――
【ウィズ】 マ、マスターさん!?
氷水が入っていたであろう バケツを構えたマスターがいた
【ウィズ】 な、なにを… はうっ
すぐさま彼女の口にかき氷を運ぶ
【ウィズ】 マ、マスターさん、 い、今は戦闘の最中ですよ… ふあっ
彼女の口にかき氷を運びながら マスターは叫ぶ
安心して! 君が回復するのなら、 僕はなんだってやるから!と
【ウィズ】 !!
君の…力になりたいんだ!! マスターの叫びがこだまする
【ウィズ】 マスターさん……
その優しさに、 力をもらうウィズ
【ウィズ】 こ、これは…
その瞬間、 胸の奥に熱いものがこみ上げ、 大地も光を放ち始める
【ウィズ】 暑いのは苦手だと思ってましたが、 この“熱さ”は……
【ウィズ】 私に力をくれます!!
一気に立ち上がり、 波動を放つ彼女
【ウィズ】 『クリスタルプリズン』―――ッ!!
【ウィズ】 どうですか? 熱い心が生み出した 氷の魔法ですよ!
その威力は強大で、 一気に異族を滅ぼすのだった
【ウィズ】 ふぅ…なんとか勝てました
戦闘後、 その疲労を癒すため、 また日陰で休んでいるウィズ
そんな彼女を、 うちわで扇いであげるマスター
【ウィズ】 も、申し訳ありません
【ウィズ】 マスターさんに こんな甘えてしまって…
マスターは、彼女に優しく言う 大事な仲間だからね、と
【ウィズ】 …な…仲間
【ウィズ】 異界から来た私を… しかもリッチーである私を… 仲間だと…
【ウィズ】 うふふ…ありがとうございます
マスターの言葉に嬉しくなるウィズ
そして、思い切って マスターにおねだりしてみる
【ウィズ】 あ、あの… わがままを言って、 申し訳ありませんが…
【ウィズ】 もう少しだけ 甘えさせて頂けますか…?
【ウィズ】 もう少しだけ… このままでいさせて下さい
それは暑さからなのか? 彼女の頬はとても赤く染まっていた
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