277000311 海上編 ストーリー2019年7月 パラディーゾ幻想襲来篇Ⅱ 第2幕「至高の幻獣と魔の王」 戦闘前
異族に襲われて危機一髪の マスターを救ったのは、 ガ・ジャルグというキル姫だった
マスターがお礼を言おうとするが、 ガ・ジャルグはマスターに目もくれず アルマス達に向かって話し始めた
【ガ・ジャルグ】
ジャングルという視界が悪い場所を、
あんな大声でおしゃべりしながら
移動するなんて…
【ガ・ジャルグ】
それじゃ、敵に襲われるって
わかりきったことじゃない？
【アルマス】
それは、そうだけど…
【ガ・ジャルグ】
まったく…
警戒心や危機感というものを、
知らないのかしら？
【ガ・ジャルグ】
今回は、このガ・ジャルグが、
たまたま通りかかったことに
感謝することね！
【ガ・ジャルグ】
異族をたった一撃で
確実に仕留めた
このわたしの七色の輝き…
【ガ・ジャルグ】
あなた達とは比較にならない
至高の存在だってこと、
理解できたでしょう？
【アルマス】
なによ、偉そうに…
【ヘレナ】
…まあ、先輩を助けて
もらったのは確かだ…
でも…素直に喜べないな
【ニ―ル】 ええ、アタチもよ！ それに、アルマスはともかく ヘレナはとっても強いんだから！
不満げなアルマス達の反応に 納得がいかない様子のガ・ジャルグ
そんな彼女に向かって、マスターは おかげで助かったよ、ありがとう と、感謝の気持ちを告げる
【ガ・ジャルグ】
あら…
あなた、話がわかるじゃない！
【ガ・ジャルグ】
まぁ、わたしにとっては
あれくらい、なんてことはないけど…
【ガ・ジャルグ】
…わたしの実力、間近で見たわよね？
どうだった？
すごかったでしょ？
あんな上空から異族を 一撃で倒すなんてすごいと思う と、マスターは素直に彼女を褒める
【ガ・ジャルグ】
ふふん…
その感じ、悪くないわ…ね…
【ガ・ジャルグ】
…ッ！
マスターの真っ直ぐな感謝と 素直な賞賛を真正面から受け、 ガ・ジャルグの体に異変が起きた
【ガ・ジャルグ】
なによ…これ？
胸が…熱い
【ガ・ジャルグ】
なぜか力が湧いてくる…
でも、この気持ちは？
【ガ・ジャルグ】
うっ…
そこのあなた…
よく聞きなさい
【ガ・ジャルグ】
長生きをしたいなら、
一緒にいる相手は選ぶことね？
弱い者ではあなたを守れないわよ
【アルマス】
ちょっと…
それってどういう意味！？
マスターもなんとか言ってよっ！
アルマスはガ・ジャルグの言い方が 気に入らないようだが、マスターは まったく気にならなかった
クセの強い相手に慣れているからか、 彼女もきっと悪気はないはずだよ と、微笑むマスター
【アルマス】
マスターがよくても、
私が許せないの！
【アルマス】
ガ・ジャルグ！
その高慢な態度、
少しは改めた方がいいわよ！？
【ガ・ジャルグ】
ふん…
不完全な者の意見など、
聞く耳もたないわ
【ガ・ジャルグ】
あなた程度に、わたしの輝きを
曇らせられるわけがないもの
【アルマス】
だから、その態度が…っ！
アルマスが怒号をあげると、 どこからか少女の声が聞こえてきた
【？？？】 アルマス… お前は相変わらず 騒がしいわね…
声に驚いて辺りを見回すと、 いつの間にか アルマスの側に少女が立っていた
少女は、幼い顔立ちには およそ不釣り合いな、 強い威圧感をまとっていた
【アルマス】
…フェイルノート！
新たなキル姫の登場に 驚くマスターに、 ヘレナが声をかける
【ヘレナ】
先輩…
あれがゴッドキラーズのひとり、
フェイルノートだよ…
【アルマス】
フェイルノート！
私の話を聞いてっ！
【アルマス】
ティファレトは
説得できなかったけど…
私はあきらめないわよ！
【アルマス】
ちゃんと話せば、
あなた達がおかしいってことが
わかるはずなんだからっ！
【フェイルノート】
お前はまだ、そんなことを…
あの島と同じね、憐れだわ…
【アルマス】
なに…それ？
どういう意味よ！
【フェイルノート】
もはや言葉は不要…
お前と話しても意味はない
【フェイルノート】
それに…弱き者の言葉など、
聞く価値はないわ…
【ガ・ジャルグ】
待ちなさいよ！
至高の存在であるわたしを、
この子達と一緒にしないでくれる？
フェイルノートは ガ・ジャルグを完全に無視し、 マスターに視線を向けた
【フェイルノート】
ふん…
お前がマスターか…
【アルマス】
ちょっと！
私の話は終わってないわよ！
【アルマス】
…私は、あなたが知っている
アルマスじゃないわ！
新たな力を手に入れたの！
【アルマス】
私が弱き者かどうか、
試してみなさいよ！
【フェイルノート】
ふっ…
その思い上がり、
打ち砕いてやるわ
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