277000351 海上編 ストーリー2019年7月 パラディーゾ幻想襲来篇Ⅱ 第6幕「天使の忿怒」 戦闘前
青い海に浮かぶ常夏の島 ラグーナ島
その沖合いに突如現れた 未知の島、ローク島
その島になぜか転移することになった マスターは、そこで 見知らぬキル姫たちに遭遇する
ビーチでは、島の支配をもくろむ ゴッドキラーズのティファレトと、 それを阻止したいアルマスに出会い…
ゴッドキラーズの支配に反感を抱く ディスラプターズのヘレナとも出会う
そしてジャングルでは、一匹狼の ガ・ジャルグと、ゴッドキラーズの ひとり、フェイルノートと遭遇する
フェイルノートとは話せなかったが、 ガ・ジャルグはアルマスに説得されて マスター達と同行することになった
圧倒的な力を持つゴッドキラーズ そんな彼女たちに対抗するべく、 新たな戦力を求めるマスター達
ディスラプターズのひとり、 ヘレナの仲間を探し、ジャングルの さらに奥へと進んでいく
そんな一行を、新たなキル姫が 待ち受けているのだった…
【???】 …空からの定時観測を終了しました 監視対象となる円形の小島に、 報告すべき異変はありません
【???】 グラウ、ありがとう 今回の任務も、 グラウのおかげで順調だわ…
【グラウ】 そちらに異状は?
【???】 ええ、周囲を見張っていたけど 今のところはなにも…
【???】 ……っ 待って、なにか聴こえるわ… 人の…話し声…?
【グラウ】 複数の足音を確認しました こちらへ向かい接近中です ソロモン、警戒してください
【ソロモン】 ええ…! すでに捕捉されている可能性もあるわ こちらから奇襲を掛けるのが最適解ね
ヘレナの仲間に会うため、 ジャングルの奥地までやってきた マスター達だったが…
【アルマス】 ねぇ、ヘレナ その人はまだ見つからないの?
【ヘレナ】 いつもならこの辺で 会えるんだけどね…
【ヘレナ】 ヘレナ達のことを警戒して、 別の場所に移動したかもな…
【アルマス】 ええっ!? それじゃ、どんなに探しても 会えないじゃない!
【ガ・ジャルグ】 そんなに大きな声を出したら、 ますます警戒されるわよ? わたしだってそうだったんだから
【アルマス】 ぐっ…
その時、マスターは背後に なんとなく人の気配を感じた
マスターは振り向こうとする しかし、驚くほどの速さで何者かに 動きを封じられてしまった
【???】 動かないで… 君達は、なにが目的で ここに来たのか答えなさい!
【ヘレナ】 おっと、噂をすれば…だ
【ヘレナ】 やぁ、ソロモン 元気そうでなによりだよ …くふっ
【ソロモン】 ヘレナ… これはいったいどういうつもり?
【ヘレナ】 そう怖い顔をしないでくれ ちゃんとあとで説明するからさ…
【ヘレナ】 ああ、そうだ みんなにも紹介しておこう
【ヘレナ】 彼女がソロモンだよ、 一緒にいるのはグラウ… 彼女達の偵察能力は本物さ
【ヘレナ】 それと…こっちは アルマスとガ・ジャルグ…この 二人はソロモンも知っているだろ?
【ヘレナ】 で、ソロモンが羽交絞めしてるのが… 先輩…おっと、ここでは マスターって呼んだ方がいいのかな
【ヘレナ】 ヘレナのお気に入りなんだ …くふっ
【アルマス】 ちょっとヘレナ! のんきに紹介してる場合なの!?
【ソロモン】 アルマス… 君はたしかゴッドキラーズと 関わりがあったはずよね…
【ソロモン】 一緒に行動するなんて… ヘレナ…もしかして私を… 味方を売ったの?
【ヘレナ】 ふふっ… ヘレナがそんなこと、 するわけないだろ?
【ニール】 そうよ、そうよ! ソロモン! ヘレナを信じてあげて!
【グラウ】 ソロモン… いつも通りのヘレナとニールです 変異点は見受けられません
【ソロモン】 ええ、そのようね…
【ヘレナ】 なあ、ソロモン… 先輩を解放してくれないか?
【ヘレナ】 アルマスとガ・ジャルグが、 心配で落ち着かないみたいなんだ…
【アルマス】 そ、そんなことないわよっ!
【ガ・ジャルグ】 そうよ! し、心配なんて…してないわ!
二人はそう言いながらも マスターから目を離さず、 気にかけていることがわかった
その様子を見たマスターは、二人に 痛くないから心配しないで と、落ち着かせるように話しかける
【ソロモン】 …この状況で冷静なのは評価するわ おとなしくしていれば、 危害は加えないから…
ソロモンはマスターの背後で そうつぶやくと、 少しだけ腕の力をゆるめてくれた
今度はヘレナに向かって、 自分はこのままで大丈夫だから 話を進めてほしい、と話すマスター
【ヘレナ】 先輩… わかったよ…
【ヘレナ】 ほら、アルマス… ソロモンに話があるんだろう?
【アルマス】 えっ! そんな急にふらないでよ! ええと…
【ヘレナ】 アルマスは、ゴッドキラーズを 説得したいんだってさ…
【アルマス】 …………
【ヘレナ】 方法は違うけど、 ヘレナ達も目的は一緒だろ? だから、協力してほしいんだって
【ヘレナ】 まあ、ヘレナは先輩が気に入ったから ついていくんだけどね …くふっ
【アルマス】 私は、ゴッドキラーズの… あの子達の目を覚まさせたいだけ… 間違っているって気づかせたいの!
【アルマス】 弱者の意見は聞かないっていうから、 私達の方が強いってことを 彼女達に証明しなくちゃいけないの
【アルマス】 だから、あなたの力も 借りたいんだけど…
どうか力を貸してくれないか と、マスターもソロモンに 助力を願うが…
【ソロモン】 断るわ 貴方も、もう行っていいわよ
ソロモンは二人の申し出を あっさりと断ると、 同時にマスターを解放した
【アルマス】 ええっ! なんでよ?
【ソロモン】 私には大事な任務があるもの… 島の中心にある、円形の小島を 監視しなくてはいけないの
【ヘレナ】 ああ、そういえばそうだったね すっかり忘れていたよ…くふっ
【ニール】 そうそう ヘレナったら、 マスターのことばかり考えてるから
【アルマス】 小島を監視? どういうこと? なんのために?
【ソロモン】 …………
アルマスの問いに、 答える気はないようで、 ソロモンは口を閉ざしてしまう
【ガ・ジャルグ】 はぁ…もういいじゃない 交渉は決裂したのよ
【ガ・ジャルグ】 ソロモンは仲間にならないようだし、 これ以上話しても時間の無駄だわ さっさと行きましょう
【アルマス】 でも…
【ガ・ジャルグ】 そもそも、ソロモンがいなくても、 この完璧なわたしさえいれば、 いかなる状況にも対処可能よ!
【ガ・ジャルグ】 ねぇ、マスター? あなたもそう思うでしょう!
【ソロモン】 …………
マスターは、島の中心という、 いかにも重要そうな場所が 気になっていた
その、小島について 質問したいんだけど と、マスターがソロモンに話しかける
【ソロモン】 …………
黙ったままのソロモン そんな彼女の様子に、仲間である ヘレナだけは異常を察知していた
【ヘレナ】 そろそろ、まずいかな? …ふふっ
そうヘレナが呟くとほぼ同時に、 先ほどまで黙っていたソロモンが 重たい口を開ける
【ソロモン】 ねえ… いいから、もう行って
【ソロモン】 …君達は今、私の任務の 大きな障害になっているの
【ソロモン】 完璧な任務遂行のためにも これ以上邪魔をするのなら、 排除させてもらうわ!
【ソロモン】 グラウ! 展開して!
【グラウ】 了解しました
【アルマス】 きゃあっ! 急に、なによっ!
【ヘレナ】 ソロモンにとって 任務は最優先事項だからね… その邪魔をすれば、こうなるさ
【アルマス】 知っているなら、 先に教えなさいよねっ!
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