277000413 海上編 ストーリー2019年7月 パラディーゾ幻想襲来篇Ⅲ 第2幕「看視する獣の目」 戦闘後
【アルマス】
はぁ…はぁ…
全部、倒した、わね…
異族の全滅を確認すると同時に、 アルマスはその場に座り込む
【ガ・ジャルグ】
はぁ…
もう、いい加減にしてほしいわ…
ガ・ジャルグやヘレナ、 ソロモンも同じように その場にへたり込んだ
これまでに蓄積された疲れが、 一気にアルマス達を襲ったのだ
【アルマス】
く…っ
早く…カシウスを、
追わないと…
【アルマス】
どうして…動けないの…？
無理をせずに少し休もう と、マスターはアルマスをなだめる
【アルマス】
くやしいけど…
マスターのいう通り、かも
ここまで戦い続きだったから…
【ヘレナ】
ヘレナも、とても疲れたよ…
ヘレナは平和主義だから、
だれかと戦うなんていやなのになぁ…
【ヘレナ】
…くふっ
【ソロモン】
私も、フェイルノートとの戦いで
受けた傷が回復していないみたい…
【レーヴァテイン】
そっちも、大変だったのね
【ヘレナ】
こんな時、あの子がいてくれたら
一発で回復するんだけどね…
【ソロモン】
そういえば…
あの子はレーヴァと一緒じゃないの？
【レーヴァテイン】
それはあとで話すわ…
ヘレナ、ソロモン、
それぞれの報告を聞かせて
【ソロモン】
ええ、わかったわ
【ヘレナ】
了解…
じゃ、プールに浸かりながら
話そうか？
レーヴァテインは ヘレナとソロモンの話を じっと聞いている
マスターはアルマスに肩を貸し、 なんとなく彼女達と 少し離れた場所でプールに入る
ガ・ジャルグは、 すでにプールの中央で 優雅にくつろいでいた
【アルマス】
ねぇ、マスター…
カシウスの話、聞いてたでしょ？
あの子は、操られてないって
【アルマス】
ティファレトも、フェイルノートも、
自分の意思で行動しているなら…
【アルマス】
私は…どうすればいいの？
そういって思い悩むアルマスに、 マスターは声をかけた
今でも、彼女達を止めたい気持ちに 変わりはないんだよね と、尋ねる
【アルマス】
当たり前じゃない…
島の支配なんておかしなことは
絶対にやめさせるわよ
【アルマス】
だけど、あの子達の
本当の目的は違うのかも…
もしかしたら、なにか別の目的が…
考えてもわからないことを 悩んでも仕方ないよ と、マスターはアルマスに声をかける
今やれることは体力を回復すること、 次のことはそれから考えよう と、励ました
【アルマス】
どこかで聞いたセリフだけど…
たしかに、その通りね
今は体力の回復が最優先だわ
【アルマス】
それにしても、このプール…
すごく居心地がいいわね…
アルマスが水に浸かって ゆっくりと目を閉じ、 リラックスしようとしたその時…
プールのそばにあった草むらが ガサガサと揺れた
【アルマス】
まさか…
また異族なの！？
【？？？】 アルマス！ やっと見つけたっ！
草むらから影が飛び出し、 アルマスに抱きつく
【アルマス】
きゃあっ！
モラベガっ!?
あなた、どうしてここに？
モラベガと呼ばれた少女は、 アルマスに抱きついたままで ニコニコと返事をする
【モラベガ】
えへへっ！
そうだよっ！
やっと会えたよぉ！
【モラベガ】
島がなんか変な感じだったから、
アルマスのこと、
心配してたんだぁ
【モラベガ】
私達、アルマスのこと、
いっぱい探したんだよっ！
【アルマス】
そうだったの…
ありがとう…
【モラベガ】
あれぇ…
アルマス、なんか元気ないね？
大丈夫？
【アルマス】
ちょっと疲れただけ…
少し休めば大丈夫よ！
不安そうなモラベガに 心配をかけまいと アルマスは笑顔を見せる
こうして、アルマス達は プールでつかの間の休息を 過ごすことになった
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