28001011 海上編 ストーリー2018年7月 パラディーゾ再生篇Ⅰ 第1幕「襲来のブラック」戦闘前
いつかの時間軸、どこかの世界線で…
青い海に浮かぶ常夏の島がある
その名はラグーナ島
キラープリンセスと呼ばれる少女達が 住まう島だ
島で暮らすキラープリンセス達には 一つの制約がある
水に溶け込んでいるマナを定期的に 吸収しなければ、体内のマナが尽きて まともに活動できなくなるのだ
水中のマナは肌から吸収されるので 吸収効率を上げるため、皆、水着姿で 生活している
過去にはマナの溶け込んだ水を巡り、 島全体を巻き込む戦乱も起きた
その戦乱を通して様々な困難を 乗り越えた彼女達はマナを安定させる バイブスを持つ存在――
マスターを出現させることに成功し マスターとともに平和な日々を 過ごしている
しかし今、ラグーナ島に新たな脅威が 迫っていた――
【グリード】 結界を越えて数日 ようやく辿り着いたわね ここがラグーナ島…
【グラトニー】 ここにいる“マスター”をボク達の 支配下において、この島を制圧する
【グラトニー】 それがこの世界を支配する神々から 与えられた使命だね
【グリード】 “マスター”… バイブスと呼ばれる 力を宿した者のことね
【グラトニー】 それで…? 他のブラックキラーズは どうしたんだい?
【グラトニー】 全員で来ることに なっていたじゃないか
少女が尋ねると、 もう一人は肩を落とす
【グリード】 ラグーナ島の特徴を 忘れていたのよ
【グラトニー】 マナが水に 溶けていることをかい?
【グリード】 そうよ
【グリード】 ラグーナ島は水にマナが 溶けているから 普通にしているとマナ不足になる
【グリード】 それを防ぐためには 水に触れなければならない
【グリード】 だから、水着を準備しろと 言ったのに…
【グラトニー】 まったく、 ブラックキラーズが 聞いて呆れるね
【グリード】 はあ… とはいえ、使命は使命よ
【グリード】 たとえ私たちだけでも 任務は遂行する
【グラトニー】 正直、全部平らげるだけなら ボクだけで十分さ
【グリード】 まずそのマスターというのを 探しましょう
【グリード】 他は準備でき次第、 合流するでしょう… 連携なんて私たちには必要ないしね
【フライシュッツ】 ぷは~っ! やっと出られたよ~!
【フライシュッツ】 でもこうして出られたってことは バイブスを持つ人が目覚めたんだよね
【フライシュッツ】 これでこの世界の神様も ラグーナ島に 簡単には手出しできないはず
【フライシュッツ】 う~ん、 でもまだ完全には結界が 安定してないのかな?
あたりを見渡すが、 彼女はがっくりと肩を落とした
【フライシュッツ】 他の子たちもまだ復活してないし… ミネルヴァちゃんがいれば そのあたりも分かりそうだけど…
【フライシュッツ】 ううん、弱気になっちゃダメだよね とりあえずまずは島のことを ちゃんと調べなきゃ
【フライシュッツ】 バイブスを持ってる人も きっと島にいるんだよね
【フライシュッツ】 その人のこと、なんて呼ぼうかなぁ… お姉ちゃんたちにとっては とっても大事な人だよね
【フライシュッツ】 マスター? ううん、 マスターくんって呼ぼう!
【フライシュッツ】 お姉ちゃん、 会うのがすっごく楽しみだなぁ
【フライシュッツ】 待っててね― …あ、あれ?
期待に胸を膨らませる 彼女だったが、 急に動きを止めた
【フライシュッツ】 あれ~? 今、誰か… 島に入ってきたような?
【フライシュッツ】 お姉ちゃん、 気配とか読むの苦手なのに~ ミネルヴァちゃん、早く起きて~!?
これは“マスター”を巡る戦いに 端を発した、キラープリンセス達の “英雄無き英雄譚”である
これは“マスター”を巡る戦いに 端を発した、キラープリンセス達の “英雄無き英雄譚”である
これは“マスター”を巡る戦いに 端を発した、キラープリンセス達の “英雄無き英雄譚”である
これは“マスター”を巡る戦いに 端を発した、キラープリンセス達の “英雄無き英雄譚”である
これは“マスター”を巡る戦いに 端を発した、キラープリンセス達の “英雄無き英雄譚”である
青い空、白い雲 白い浜辺の先には美しく輝く 青い海が広がっている――
周りでは水着姿の美少女達が 楽しそうに遊んでいた
【アスカロン】 マスター! 一緒にビーチボールをやりませんか?
【ティルフィング】 うちのチームは絶好調なんですよ
二人に腕を取られ、急かされる
ここでの生活にもすっかり慣れた けれど、やはりこういうのは まだ照れくさい
それでも彼女達の笑顔につられて 浜辺に出ると他のキラープリンセス達 も手を振ってきた
【フォルカス】 来ましたね、マスター 負けませんから
【ムラマサ】 たとえ主君といえど手加減は 致しませんよっ
お手柔らかに頼むよと言いつつ コートに入ったとき――
【???】 見つけたわ
【???】 周りの連中はボクが始末する!
【ティルフィング】 くうっ…
【アスカロン】 誰ですかっ…? 私達はもう争い合う必要なんて――
【???】 君達がボク達の邪魔をするのなら 全員叩き潰す!
【ムラマサ】 話を聞いて下さい…!
【ムラマサ】 あぐぅっ…!
【???】 グラトニー、マスターは確保したわ ここから離れましょう
気づくと隣に冷たい殺気を放つ 美少女が立っていた 腕を取られて身動きができない
【グラトニー】 他愛ないな グリード… ボクはまだ食べ足りないよ!
【ティルフィング】 こんな強大な力… 今まで感じたことがありません…!
【グリード】 “暴食”の罪は止めようがないわね 好きにやっていなさい
【グリード】 アナタが“マスター”ですね 一緒に来てもらいます
グリードがマスターを担ぎ上げ、 その場を走り去る
【グラトニー】 ふんっ。 この程度なら、 ボクだけでよかったね
それを確認し、 グラトニーもまた その場を去った
その場を離れることに 成功した二人 しかし、新たな少女が現れた
【???】 マスターくん、見つけた~! はぐだよ~はぐ~!
【グリード】 誰!? …ちょっと突っ込んでこないで!!
【???】 ごめんね~! 急には止まれないの~っ
空を飛んできた美少女が勢い そのままに抱きついてきた 砂浜に押し倒される
【グリード】 ぐうっ…! しまった! マスターを奪われたわ…
【フライシュッツ】 うふふふふ~っ あたし、フライシュッツだよ~ マスターくん、よろしくね~
【フライシュッツ】 …あれっ? 苦しそうにしてどうしたの? 埋もれちゃってる!ごめんなさーい!
【グリード】 私の物を横からかっ攫うだなんて 死にたいみたいね
【フライシュッツ】 そんな怖い顔したら、 おねーちゃん悲しいよ~
【フライシュッツ】 グリードちゃんだっけ? みんな仲良くしようね~
【グラトニー】 お断りだね
【グラトニー】 へえ…ボクの攻撃を避けるんだ…
【グラトニー】 なっ…!? 何だい、その…大きさはっ? そんなもの…あり得るのか!?
【フライシュッツ】 どうしたの~? あたしの胸に何かついてる~?
【グラトニー】 このボクを圧倒するなんて… グリード、彼女は気をつけた方が良い
【グリード】 狼狽え過ぎよ、グラトニー 大きければ良いわけじゃないわ
【グラトニー】 そうだね… どんなに相手が大きかろうと―
【グラトニー】 ボクが全て平らげる!
気のせいかグラトニーの殺気が 急激に高まったように感じる
【グリード】 邪魔者は排除するわ
【フライシュッツ】 うぅ~… マスターくん、怖いよ~…
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