30211201 ガ・ボーストーリー ボーはダメ姫です…
チュン、チュン …と鳥がさえずる 爽やかな池のほとり
その雰囲気とは似ても似つかぬ、 暗く沈んだ少女が一人
【ガ・ボー】 …あ、マスター
【ガ・ボー】 ここで…ですか?
【ガ・ボー】 槍の特訓です
特訓って… ただ座ってたように見えたけど… とマスター
【ガ・ボー】 ボーは… 本当にグズでノロマですから…
【ガ・ボー】 戦闘でいつも迷惑をかけてるので、 腕に磨きをかけようと…
【ガ・ボー】 新たな力を得ようと、 特訓に来たのです… でも…
【ガ・ボー】 奥義を会得するどころか… やってもやっても上手くいかず…
【ガ・ボー】 座り込んで、途方に暮れておりました ほんとダメダメ…
【ガ・ボー】 キル姫なんかおこがましい… ボーは、ダメ姫です… あぁ…
頭のこぶをさすりながら語る彼女
そんなことないよ と、マスターが元気づける
【ガ・ボー】 でも…
彼女がここまで悲観的になるのは、 理由があるのだ
【ガ・ボー】 姉様と比べてボーは… なんと未熟で 役立たずなんでしょう…
武器の頃の記憶から、もう一本の槍… つまり姉と比べては自己嫌悪に 陥ってしまう彼女
姉が不在のため、 「魂が半分欠けている」とまで 言われることも
【ガ・ボー】 姉様と離れ離れになって、 よくわかりました… 己のダメさ加減を
【ガ・ボー】 やはりボーは、姉様がいないと 何もできないちっぽけな存在… 特訓一つも…まともにできない…
実際はそんな事はなく、 戦闘のスペシャリストなのだが、 とにかく自己否定してしまう
マスターは、そんな彼女を促した
【ガ・ボー】 え?何ですか、マスター? あそこを見てみろって…?
マスターが指さす先を 覗いてみる彼女
【ガ・ボー】 …! …あれは……
初めて彼女の瞳に 生気が宿った気がした
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