30291201 サンゴ 色あせていく海の色
異世界からやってきた 寄る辺のないサンゴが 辛い思いをしていないか
マスターや彼女の仲間達は 心配していたのだが…
【サンゴ】 うわー! すごいよー!
【サンゴ】 島の外にでたら! そこにも外があったなんて!
【サンゴ】 こっちにはクノイチも サムライもいないんだねー!
【サンゴ】 知らないこといっぱいで! わくわくびっくりで目が回りそう!
と、周囲の不安をよそに サンゴはすこぶる元気だった
【サンゴ】 え、不安? 別にないかなあ
【サンゴ】 うん! むしろ楽しいよ? マスターも、みんなもやさしいし!
無邪気な笑みを浮かべるサンゴは 澄んだ海のような瞳で語り始めた
【サンゴ】 いろいろあって、いろいろ起こって びっくりしてるけどね、楽しいの
【サンゴ】 わたしね、ずーっと 島で育ってね、外に出れなくてね なーんにも、知らなかったから…
【サンゴ】 だから、こっちの世界に来て ちょっとワクワクしてるの
【サンゴ】 前の世界の海も好きだったけど こっちの世界の海もすてき!
【サンゴ】 だからね …ぜんぜん…平気だよ
しかし… サンゴの元気は 満ちた潮が引いて行くように…
【サンゴ】 …………
【サンゴ】 でも、ちょっと疲れちゃったかな? えへへ…
選択肢:
- 悩みがあるなら聞かせて欲しい → select_label_01へ
- やっぱりこの世界に慣れない? → select_label_02へ
- 困ったことがあれば、頼って欲しい → select_label_03へ
でも、ちょっと疲れちゃったかな? えへへ…
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【サンゴ】 ううん! なやんでなんかないよ
select_label_02:
【サンゴ】 ううん! こっちのこと好きだよ!
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【サンゴ】 えへへ、やさしいね。マスターは
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【サンゴ】 あのね、毎日とっても楽しいんだけど 目がくらくら~ってしちゃうくらい 刺激的なんだけど…
【サンゴ】 でもね、でも… また、わたしがどっか行っちゃったら ううん、死んじゃったりとかしても
【サンゴ】 見てきたものとか 知ったこととか、ぜーんぶ ダメになっちゃうのかなぁ
困ったようにサンゴは小さく笑い、 肩をすぼめてポツリと言った
【サンゴ】 それってすっごいさみしいよ
サンゴは自分が 違う世界に来てしまったこと そのことに実感が出たのだろう
望郷と諦め、そして不安に 彼女の細い肩が 押し潰されているようだった
サンゴを励まそうと その肩に手を伸ばした瞬間…
【サンゴ】 …っ!? マスターっ!
【異族】 グギャギャ!!
突如現れた異族たちが 周囲を取り囲む
マスターの手をすり抜け サンゴは異族に立ち向かった
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