310012213 マサムネ・獣刻・ヨルムンガンド 魔を除ける箒星
ひったくりを無事に捕らえたマサムネ
マスターは なんとか追いついたものの 息が上がって倒れ込んでいる
【マサムネ】 荷物は取り返したぞ、主君 わざわざ追いかけてくるほどでも …っと、うわっ!
マサムネはなにかに躓いたのか まるで飛びつくように マスターの胸に倒れ込んできた
【マサムネ】 ~~~~~!?
驚き 声にならない悲鳴を上げるマサムネ
急に倒れ込んできた彼女に対し マスターは…
選択肢:
- 甘えたくなったの? → select_label_01へ
- よしよし、よく頑張ったね → select_label_02へ
- 温もりが欲しいんだね → select_label_03へ
急に倒れ込んできた彼女に対し マスターは…
select_label_01:
【マサムネ】 そんなわけなかろう! 拙者をそこいらの女子と 一緒にされては困る!
select_label_02:
【マサムネ】 ち、違うっ! 褒めてほしかった わけではなくてだな!
select_label_03:
【マサムネ】 そ、そんなわけがあるかっ! 主君の温もりなど… 温もりなど…ッ!
select_label_end:
【マサムネ】 せ、世界蛇を取り込んだ拙者に 斯様な感情はないっ!
マサムネは顔を真っ赤にして 勢いよく立ち上がり そそくさとマスターから離れた
【マサムネ】 まったく… 胸のもやもやなど どうでもよくなってしまった…
【マサムネ】 ん?…どういうことだ 拙者の胸の奥にあった重さが 薄れている…?
そんな彼女へ ハロウィンの続きを楽しもう、と マスターは手を差し伸べた
【マサムネ】 …っ!
マサムネはその手をじっと見つめる
【マサムネ】 なんだこの気持ちは…拙者は、 手をつないではしゃぐ子供たちが 羨ましかったのだろうか…
【マサムネ】 いや、そんなはずは… 拙者がそのような腑抜けた感情を 抱くはずがないのだ…
【マサムネ】 だが… 少しだけ、本当に少しだけ 甘えたかったのだとすれば…
マスターは笑って言う 今日くらいは戦うことを忘れよう
そうだ、刀を握る代わりに 僕の手を握るというのはどうかな、と
【マサムネ】 …ふふっ そなたは本当に、お人好しだな
マスターの優しい手に マサムネはそっと自分の手を添える
【マサムネ】 …その 感謝する、主君
【マサムネ】 拙者は一人で歩くことに こだわりすぎていたのかもしれない たまには手を取り合うのもいいな
【マサムネ】 拙者の心の錘は孤独の痛み… それを解放してくれるのは この手であったか…
自分の感情に気づけたとき 『魔を除ける箒星』が マサムネの中に紡がれていた
【マサムネ】 …それはそうと、 拙者はなにに足を取られたのだ …なんだこれは、荷物か?
【マサムネ】 マスターのものではないな ひったくりが 誰かから奪った荷物だろうか
どうしようか思案しているところへ 旅の商人が走ってやってきた 息を整えたあと、彼は深く頭を下げる
それは私のものです、 取り返してくれて本当にありがとう そう言って、何度もお礼を述べた
【マサムネ】 大事なものだったのか?
旅商人が荷を解くと 中には子ども向けのお菓子が たくさん詰まっていた
旅商人はにこりと笑って お菓子を一袋 マスターに手渡した
【マサムネ】 さすが旅商人 珍しい形状の菓子だな ん? これは…
【マサムネ】 金平糖じゃないか!
珍しく目を輝かせている マサムネにとって 馴染みのあるお菓子なのだろうか
おひとつどうぞ、とマスターは マサムネに 金平糖を一粒渡す
【マサムネ】 え?あ、いや 拙者はいい 主君が食べられよ
【マサムネ】 だいいち 金平糖は子どもの菓子だ 拙者はすでに元服しているがゆえ…
妙にべらべらとまくしたてる マサムネの口に、 マスターは思い切って金平糖を入れた
【マサムネ】 んむッ!?
美味しさと恥ずかしさとで 紅潮した頬を隠そうともせず マサムネはマスターに抗議する
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