310051214 リットゥ・D. plug・ナベリウス 魔眼『獄将の号令』
【リットゥ】 この私が、なんということだ… 罠へは警戒していたというのに…
【リットゥ】 ただの木の根に 足をすくわれてしまうだなんて! (可能ならば暗転中に、水の音:ぴちょん、を入れてください)
転んで泥だらけになったリットゥは 近くにあった水場で水浴びをしていた
【リットゥ】 木の葉のカーテンとは心許ないな マスター、ちゃんとそこにいるか?
失態を犯したリットゥだったが 機嫌は損ねていないようだ 今日の訓練が順調だったからだろう
木陰の向こうからは ぱちゃぱちゃと 遊ぶような音すら鳴る
【リットゥ】 ふふ、どうした、マスター 私と一緒に水浴びでもしたいのか?
選択肢:
- はい → select_label_01へ
- いいえ → select_label_02へ
- 背中を流す → select_label_03へ
ふふ、どうした、マスター 私と一緒に水浴びでもしたいのか?
select_label_01:
【リットゥ】 ククっ!素直だな 純情な部下は好きだぞ
select_label_02:
【リットゥ】 なんだ、つまらんな
select_label_03:
【リットゥ】 ほう、殊勝な心がけの部下だ しかし今ではないな
select_label_end:
【リットゥ】 …お? 向こうに何かあるな マスター、ちょっと来てくれ
【リットゥ】 なんだ、もう服を着ているのか とでも言いたそうな顔だな
【リットゥ】 腑抜けた面をしていないで さっさと来い
リットゥが連れてきた場所は 何もないただの広場だった
【リットゥ】 どうだ、ちょうどいいスペースだろう
自分が用意したわけでもないのに リットゥは得意げだ
しかし、本当にほどよい広場だ 見れば切り株の椅子まである 一息つくにはちょうどいいだろう
リットゥもそう思ったのか 切り株にどんと腰を下ろす
【リットゥ】 ちょうどよい場所だから… 特訓だな
【リットゥ】 ほら何をボサっと突っ立っている さっさと行かんか!
厳しい彼女に逆らうことはできない マスターはリットゥの言うメニューを こなしていくことにした
【リットゥ】 …………ふっ
【リットゥ】 …本当に、甘いな、マスターは
【リットゥ】 マスターの正義は、本当に甘い 甘いものであるからこそ 甘えてはならないのに
【リットゥ】 マスター お前は自分の危機も省みずに 私を助けようとしたな
【リットゥ】 甘ったるい正義だが それはある意味で…
ざっざっざ と、リットゥに近寄る足音
【リットゥ】 って、うわ! マスター! いつの間に私の目の前に!?
手に持った木の実を おずおずと差し出すマスター
【リットゥ】 な、なんだその実は え?私に?
【リットゥ】 特訓をこなしてると思ったら またそうやって私のことを気遣って… いや、せっかくだ、いただこう
【リットゥ】 …甘い
【リットゥ】 ふ、ふふふ… 甘い、甘いなぁ、マスター これはある意味で…甘美だよ
【リットゥ】 …いいだろう 教え子を信じて 力を尽くしてやるのも教官の務めだ
何の話かわからないマスター しかし、彼女の顔は とても清々しかった
【リットゥ】 これからは私がついているからな やれやれ…だ 仕様がないマスターめ
【リットゥ】 …まったく、もう
森に入る前と比べれば、少しだけ リットゥの表情は柔らかい
マスターを信じるリットゥに 魔眼『獄将の号令』が 宿っていた
かくしてマスターといえば そんな彼女に嘆息していた
こちらこそ 仕様がないリットゥだよ、と
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