3100922 バルムンク 信頼の証
【バルムンク】
………
あれから無言のまま 帰路についている マスターとバルムンク
【バルムンク】
………
気まずさが漂う中、
【バルムンク】
え？なに？
２人は街の衛兵に声を掛けられた
【バルムンク】
別に…街に買い物に行ってただけよ
素性を聞かれるも、 自分たちの正体を隠す マスターとバルムンク
だが…
【バルムンク】
何度も説明しているじゃない！
ただの買い物よ！
しつこい尋問に苛立ちを見せる彼女 さらに…
武器を隠し持っていないか？ 服の中を見せてみろ、と言われ、
【バルムンク】
！！
彼女の表情がこわばった
【バルムンク】
…くっ！
戦闘での苛烈な目に変わる彼女
【バルムンク】
ふざけないで…！
剣を取り出そうとした時、 マスターがその上に手を置き、 彼女を制した
【バルムンク】
…！
そして上手く取り繕い、 事なきを得たのだった
【バルムンク】
………
どうしたの？ 急にあんな怖い顔して… マスターが尋ねる
【バルムンク】
……別に
彼女が答えることはなかった
その帰り道、 マスターは彼女に尋ねる
自信を持ったら 怖い目に遭うって言ってたけど… さっきみたいなこと？…と
【バルムンク】
…なんで、そう思うの？
さっきの目、怒りと… 恐怖も混ざってる気がしたから と答えるマスター
【バルムンク】
………
【バルムンク】
…よく見てるね
【バルムンク】
いいわ…話してあげる
彼女が、己の心の内を語り始めた
【バルムンク】
私が聖鎖されたのは、
愛と豊穣の女神、フレイヤ
【バルムンク】
フレイヤっていうのはね…
性の対象として多くの神々から
狙われ続けた存在
【バルムンク】
だから怖いの…
【バルムンク】
その影響か分かんないけど…
男性に対する恐怖心が
どうしても拭えないの…
と、俯くバルムンク
そんな彼女にマスターは尋ねる だからかな？戦闘の時、 ためらいや戸惑いを見せるのは
僕のことも、 心の底では信じられない？ …と
【バルムンク】
そ、それは……
確かにマスターの言う通りだった
【バルムンク】
解放してくれたマスターを…
信じたい
【バルムンク】
でも…
【バルムンク】
頭では思っていても、
心がどうしても
ブレーキを掛けてしまうの
彼女は葛藤していた
【バルムンク】
私は…どうすれば…
――と、そこに
【バルムンク】
！！
２人の前に、敵の群れが現れた
【バルムンク】
くっ！なんて数…！
【バルムンク】
マスター、今度は止めないで！
彼女が剣を抜いた
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