3100923 バルムンク 百華繚乱の剣閃
【バルムンク】
はぁ…はぁ…！
敵の数の多さに、 徐々に劣勢になる彼女
【バルムンク】
くっ…！
やがて、相手の攻撃に、 膝をついてしまった
【バルムンク】
しまっ…！
その隙を突かれ、 振り下ろされる攻撃
【バルムンク】
！！
目を閉じ、覚悟を決めるも、 身を挺して彼女を守ったのは…
【バルムンク】
マ、マスター！！
【バルムンク】
だ、大丈夫！？
腕に傷を負ってしまったマスターに 駆け寄るバルムンク
だが、彼女を守るため、 マスターは自ら戦おうと立ち上がる
【バルムンク】
ど、どうして…
いつもは指示を出す側の マスターが、戦いに 身を晒そうとしている
【バルムンク】
私なんかのために…
なんでそこまで……
【バルムンク】
自分を顧みず…
私を守ろうと……
【バルムンク】
こんな男の人も…
いるなんて…
その行動に、 心を動かされる彼女
【バルムンク】
助けたい……
【バルムンク】
私のために命を懸けてくれる
この人を……
【バルムンク】
守りたい！！
剣を握り直す彼女
そして…
バルムンク！右を狙え！ マスターが指示を出す
…と、彼女は
【バルムンク】
わかったわ！！
ためらうことなく従い、敵を攻撃！
【バルムンク】
はぁぁぁぁぁぁぁぁっ！！
マスターへの信頼が 生まれたことにより、 彼女は新たな力に目覚めていた
それが 『百華繚乱の剣閃』を 習得した瞬間だった
【バルムンク】
獣と大差ない、あなたたち…
くらいなさいっ！！
見事、敵を撃破する彼女
そして……
草原に腰掛け、語り合う２人
【バルムンク】
ありがとうね、マスター
【バルムンク】
さっきのあなたの指示は
素直に受け止められた…
【バルムンク】
男性を信用するのは怖いけど…
マスターなら信じられるかも
【バルムンク】
それは男としてではなく…
仲間としての感情だから
【バルムンク】
いいえ、違うわね
仲間というよりも…
マスターを見つめ、 微笑む彼女
【バルムンク】
王ね
【バルムンク】
姫の私が、
あなたを王として
認めてあげるわ
そう言って、 自ら摘んで作った花の冠を マスターに差し出す
【バルムンク】
てことで、
これからもよろしくね、
王様
その瞳に映るのは ためらいや戸惑いではなく、 信頼という名の輝きだった
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