310111212 天使エクスカリバー 対等な関係
今日は戦闘のない休日
街を歩くマスター
その後を、
【エクスカリバー】 ………
ずっとついてくる エクスカリバー
休日だから、君も 好きなことして過ごしていいんだよ? と言われると…
【エクスカリバー】 いえ、護衛いたします
【エクスカリバー】 …あれ?もしかして…
【エクスカリバー】 い…嫌なのですか? 私がついてくるのが嫌で、 そのようなことを…?
と、いきなり涙ぐむ
そんなことないよ…! マスターが焦って答えると、
【エクスカリバー】 ほ、本当ですか…? ぐす…
なんとか涙をこらえる
そして、しばらく歩いていると…
【エクスカリバー】 なんだか少し 肌寒くなってきましたね
【エクスカリバー】 大丈夫ですか、マスター?
マスターの体調を気に掛ける彼女
――と、そのとき
【エクスカリバー】 あっ!!
びゅおおおお!と強い風が吹き、 建物の2階から植木鉢が落下!
【エクスカリバー】 あ!危ない!
マスターの頭上めがけ、落ちてくる!
【エクスカリバー】 絶対に…お守りする!!
【エクスカリバー】 ぐっ…!!
マスターに覆いかぶさり、 破片をその身に浴びる彼女
【エクスカリバー】 だ、大丈夫ですか!?
君の方こそ! 心配するマスターに、
【エクスカリバー】 私は…大丈夫です…
【エクスカリバー】 この身をもってマスターを お救いできたこと… 光栄に思います
所々に傷を負いながらも 笑顔を見せる彼女
するとマスターは、
そういうのは…やめて欲しいな
と、ハッキリと言い切った
【エクスカリバー】 なっ!
【エクスカリバー】 やはり…い…嫌なのですか…?
心配そうに尋ねる彼女に対し、 マスターは
うん、嫌だ …と、はっきり答える
【エクスカリバー】 !!
【エクスカリバー】 …あ…あぁ…
途方もなく、 大きなショックを 受ける彼女
【エクスカリバー】 う…うぅぅぅぅ…
【エクスカリバー】 うあぁぁぁぁぁ…!!
涙が止まらず、 泣き崩れてしまった
僕が嫌なのは…
【エクスカリバー】 !!
【エクスカリバー】 聞きたくありません!!
マスターの言葉を怖がり、 彼女はその場から 走り去ってしまった
それから、数日が過ぎた…
【エクスカリバー】 ………
あれ以来、彼女は マスターの後をついてこなくなった
【エクスカリバー】 マスターにとって私は…… 必要のない存在だったんだ…
と深く傷つき、自己嫌悪に陥っていた
さらに数日後――
そんな彼女の元に、 ある報せが届いた
【エクスカリバー】 なっ!!
【エクスカリバー】 マスターが…敵兵に…!?
それは、仲間から届いた マスターが捕らえられたとの報
【エクスカリバー】 た、助けに行かなきゃ…!
【エクスカリバー】 で、でも……
【エクスカリバー】 私は必要のない存在…… 行っても…… 嫌がられるだけ…
【エクスカリバー】 きっと… 誰か他の姫が 助けてくれる…
葛藤する彼女
だが…
これまでマスターと過ごした 日々を思い返す
【エクスカリバー】 マスターを思い… マスターのため… マスターの力になることこそが…
【エクスカリバー】 私の幸福だった…
【エクスカリバー】 どれだけ必要ないと言われようと… どれだけ嫌われようと…… 私は……!!
決意を胸に、彼女は駆け出す
【エクスカリバー】 はぁ…はぁ…!
【エクスカリバー】 マスター… 少しの時間だけ… お待ちください!
【エクスカリバー】 この私がきっと…!
やがて…、
【エクスカリバー】 はぁ…はぁ…!
敵兵に捕らえられた マスターの元にやってくる彼女
エクスカリバー! と、叫ぶマスターの顔を見た彼女は…
【エクスカリバー】 申し訳ございません!! このエクスカリバー・ 聖鎖(ジェイル)・セラフィエル…
【エクスカリバー】 あなた様にどれだけ嫌がられ、 傷つこうとも…
【エクスカリバー】 あなた様を! お救いしたいのです!!
熱き想いと共に、彼女が剣を構えた
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