310201213 美樹 さやか ブルー・ハーモニー
【さやか】 ううっ、ちょっとやばいかも…
敵の数が多く苦戦するさやか その背後から兵士が襲い掛かる
マスターは思わず さやかを襲おうとした兵士を 突き飛ばす
体勢を崩した兵士に さやかが渾身の一撃を 叩き込む
【さやか】 はあああああああっ!
【兵士】 くっ! うあああああ!
兵士を倒したさやかは 安堵の一息をついた後、 マスターの方に振り返る
【さやか】 あ、ありがとう… でも、いまのは危ないって!
思わず体が動いていた 申し訳ない、と謝るマスター
【さやか】 あ、いや…と、とにかく 助けてくれてありがとう
【さやか】 だけど、ピンチなのは 変わってないし…どうしよっか
焦るさやかのもとへ 先ほどの兄弟の兄が現れる
【さやか】 あれ、お兄さん!? いまは危ないよ、下がってて!
さやかの忠告をよそに 兄は「お前らの目的は俺だ!」 と叫ぶ
兵士達の注目が兄に集まる それを確認した彼は走り出す
【さやか】 えっ…どういうこと!?
困惑するさやかとマスターのもとへ 今度は妹が現れる
【さやか】 わわっ、びっくりした 妹ちゃん、大丈夫?
開口一番、マスター達へ 謝罪の言葉を述べる妹
自分達の家の事情に マスターとさやかを巻き込んで しまったことを悔いているようだ
【さやか】 そっか、それでお兄さんを このパーティーに行かせたくない って、思ったんだね
兄の命を狙う者がいる それを知った妹は兄を この集まりから遠ざけようとしていた
責任感の強い兄は事情を話しても 妹である自分に危害が及ぶよりはいい と行ってしまうだろう…
だから、何も話さず 自分がいなくなることで 引き留めようとしたのだという
【さやか】 で、そんな責任感の強いお兄さんは 妹ちゃんから聞いた話とこの状況を 見て、動いちゃったってことだね
【さやか】 戦える私と違って 捕まったら大変なことに なっちゃうってわかってるのに…
さやかはマスターを見る マスターは頷いて返す
【さやか】 お兄さんを助けよう
だが、この数の敵を 相手にするのは危険だ、とマスター
【さやか】 なんか、大丈夫だって そんな気がするんだよね
【さやか】 お兄さんもさ、 別に悪いことして 狙われてるわけじゃないでしょ?
【さやか】 相手の勝手な考えで… 勝手な理由で狙われてる そんなの理不尽じゃん
【さやか】 そんなお兄さんをさ 放っておけないしね
【さやか】 大切な誰かのことを思うと とんでもない力が出せたりしちゃう
【さやか】 マスターだって、そうだったでしょ?
急に同意を求められ驚くマスター
【さやか】 あらら、自覚なし? 自分だって危ないのに 体が勝手にーって助けてくれたじゃん
【さやか】 そんなマスターと一緒だと なんか力が湧いてくるんだよね
【さやか】 なんて言うかな… 信頼関係ってやつ?
マスターとの繋がりを再認識した さやかに力が宿る…それが 『ブルー・ハーモニー』
【さやか】 この力があれば 私は絶対に大丈夫
【さやか】 あの兄妹を助けられる… ううん、 助けてみせる!
さやかの新たな力が 敵を一掃する…
【さやか】 ね、大丈夫だったでしょ?
【さやか】 いろいろ大変だったね…
さやかはそう言うが その表情は満ち足りた笑顔だった
【さやか】 たとえ気付かれなくたって 誰かのためになれればいいって 私はそう思ってた
【さやか】 けど、自分も誰かに 支えてもらってるんだって そう思うともっと強くなれる…
【さやか】 あの兄妹を助けたいって思った 私に付き合ってくれてありがとうね
そのくらい当然だよ とマスターはさらりと返す
【さやか】 あー、やー そういうことだけじゃなくて…
【さやか】 そうか、言わないと伝わらない って、言ってたよねあんた…
確かに今回のことに 付き合ってくれたのは嬉しかった
だが、それ以上に 一緒にいてくれたことが心強かった その思いを口にするさやかであった
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