310232212 アスカロン・D. plug・レヴィアタン 一輪だけの青いバラ
花とチョコの甘い香りに包まれて バレンタイン当日がやってきた
【アスカロン】 マスター もうチョコを貰ってるだろうなぁ…
そんな風に彼女がマスターのことを 思いながら歩いていると…
【アスカロン】 …って、あれ? マスター? どうしたんですかこんなところで
マスターは困ったように答える 隊のみんなに渡すための花が 足りなくなってしまった、と
マスターが用意していた花は 恋人に渡す花がなく困っていた人に すべてあげてしまったらしい
【アスカロン】 マスターは自分が困っちゃうって わかっててもそうやって 人に優しくしちゃうんですね…
あはは…と困ったように笑い そんなこんなで花を買いに行くのだ とマスターはアスカロンに事情を話す
【アスカロン】 花屋さんは開いてないと思います 昨日の時点で花が売り切れてて どこも閉まってましたから…
なるほど、それは困った とマスターは思案する
【アスカロン】 そうですよね 花がないと困っちゃいますよね…
そんなマスターのため ケイオスリオン出身の彼女は 懸命に記憶を辿った
【アスカロン】 …あっ、そういえば 一年中バラが咲いている庭園が あるって聞いたことがあります!
【アスカロン】 もう廃墟となっているらしいので 少しなら摘んでいっても きっと大丈夫なはずです!
案内お願いしてもいいかな? と、マスターはアスカロンへ 頼み込んだ
【アスカロン】 はいっ! 任せてください、マスター!
【アスカロン】 …なかなか見つかりませんね もう随分と歩きましたが… マスター、疲れてませんか?
大丈夫だよ、とマスターは答えるが 敵兵士も巡回している形跡があり 安全とはいえなさそうだ
そうこうしている間にも バレンタインは刻一刻と過ぎていく
マスターはアスカロンを気遣い もう戻ろうか、と告げた
【アスカロン】 私は大丈夫ですよ、マスター! 先に進みましょう!
がんばり屋のアスカロンは励ますが マスターは少し弱気になっていた
兵達の監視がこうも厳しい中 今日中に探し出すのは “不可能”かも…と
【アスカロン】 そんな…っ!
【アスカロン】 何を弱気になってるんですかっ! 諦めなければ夢はきっと叶いますっ!
【アスカロン】 いつもマスターは 私が危ないときは命がけで 助けてくれます
【アスカロン】 だから今度は 私がマスターを助けます …諦めず、探しましょう!
半ば諦めかけていたマスターは 彼女の言葉で勇気づけられ ありがとう、と笑顔で頷いた
そんなとき…
【ケイオスリオン兵】 何者だお前ら! ここで何をしている!
【アスカロン】 しまった…っ! 下がってくださいマスター! ここは私が相手をします!
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