310232213 アスカロン・D. plug・レヴィアタン 蒼い薔薇の告白
問答無用で襲い掛かってきた兵達と 戦い、打ち勝つアスカロン
そのとき、兵士の服に 花びらがついているのを 見つけるアスカロン
【アスカロン】 …バラの花
【アスカロン】 あ、あの、この花って、 バラ園でついたんじゃありませんか?
【アスカロン】 お願いです! そこの場所、どこですか? 教えてください!
気絶している兵士を 揺り動かすが 目を覚ましそうにない
【アスカロン】 ……
そこで、マスターが 兵士たちの足跡を辿っていこう と提案する
【アスカロン】 そ、そうですね! 行きましょう、マスター
兵達の足跡を辿り歩き続けると やがて色とりどりのバラが 咲き誇る庭園が見えてきた
【アスカロン】 …わぁ、すごく綺麗… まるで虹みたいですね!
【アスカロン】 とても…とても綺麗で… …羨ましい
羨ましい?とマスターが聞くと アスカロンは慌てて 首を横に振るのだった
【アスカロン】 あっ、いえ、なんでもないですよ! さぁ早く摘んでしまいましょう!
マスターは頷いてバラを摘む アスカロンも作業を手伝ってくれた
【アスカロン】 …この場には、 マスターと私しかいない 今なら渡せるかも
肩から提げたハート型のポーチには 恥ずかしくて渡せていない マスターへのチョコが入っている
【アスカロン】 う、うう…
【アスカロン】 やっぱり、恥ずかしくて 渡せない…
そんなアスカロンの気持ちにも 気付かずに バラを摘むマスター
そして、バラ園の中に咲き乱れる 様々な色のバラから ある色のバラを見つけた
青いバラ 決して自然では咲かないといわれる 色のバラだった
完全な青と呼ぶには少し暗い色だが マスターはその青いバラを 丁寧に摘み取っていく
【アスカロン】 …え、マスター どうしたんですか?
【アスカロン】 …青い、バラ… これを私に、ですか… あ、ありがとうございますっ
アスカロンの表情は曇ったままだ 彼女らしくない浮かない顔を見て マスターは事情を尋ねた
【アスカロン】 …マスター、ご存じないですか 青いバラの花言葉は”不可能”
【アスカロン】 青いバラは実現できないから 実現不可能、そんな花言葉が ついているんです
【アスカロン】 …やっぱり私は 不可能が似合う斬ル姫なんですかね
花言葉を不可能にしたのは 実現できないと諦めた人だ、と 落ち込んだ彼女をマスターが励ます
そしてこう続ける だけど一方では青いバラはあると 信じ続けた人もいるんだよ、と
【アスカロン】 この庭園の主だった方ですね とても立派だと思います …羨ましいくらいに
君も同じだ、とマスターは励ます アスカロンが諦めなかったから こうして庭園にも辿り着けた
“不可能”ではなく”夢は叶う”と キミから教えて貰えたんだ とマスターは彼女に伝えた
【アスカロン】 それって…っ!
アスカロンは思い出す 自分がマスターに伝えた その一言を…
【アスカロン】 何を弱気になってるんですかっ! 諦めなければ夢はきっと叶いますっ!
【アスカロン】 そうです、 確かに私はそう言いました…
キミに“不可能”なんて言葉は 似合わないよ
アスカロンはマスターを励まし 今度はマスターの言葉で 彼女自身が励まされる
二人の成長によりバイブスが共鳴し “蒼い薔薇の告白”が アスカロンの胸に開花した
【アスカロン】 …私、諦めませんっ この青いバラのように!
【アスカロン】 マスター!
不可能だと思い込んでいたことから アスカロンは意を決して踏み込む
【アスカロン】 ああ、もっと早く渡すべきだった 誰かの後にチョコを渡すなんて …嫉妬に狂ってしまいそう…
【アスカロン】 でも…っ!
きょとんと首を傾げたマスターへ アスカロンは恥ずかしそうに 指を組みながら尋ねるのだった…
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