310232214 アスカロン・D. plug・レヴィアタン 四業『伝える想い』
バレンタインから数日後 マスターは再びバラ園を訪れていた
せっかく綺麗なバラ園だったので 手入れをしようと思ったのだ
【アスカロン】 あ、あれっ? マスター!? 奇遇ですね?
そこで偶然アスカロンと出会う どうやら彼女も 手入れに来てくれたらしい
二人は一緒にバラの手入れを始めた 元々は人の手で管理されていた場所 なので、手入れは必要のようだ
【アスカロン】 ここは私とマスターだけの 大切な思い出の場所です! 隅々までやりましょう!
アスカロンはそう意気込んで さっぱりとした笑顔で作業に励む
いい顔で笑ってくれるようになって 本当によかった とマスターは話しかける
【アスカロン】 ふふ、実は私 気づいてしまったんですよ マスター
【アスカロン】 あの日のことは 私とマスターしか知りません 二人だけの思い出なんです!
【アスカロン】 思い出は誰にも邪魔されません それって、他の姫達からすれば とっても羨ましいことですよね?
しかもバレンタインという 特別な日に生まれた思い出だ
その通りだね とマスターも笑顔で返す
【アスカロン】 マスターがくれたあの日の思い出 大切にしますねっ
二人だけの思い出を大切にする、 その思いは四業『伝える想い』 を開花させていた
【アスカロン】 それに…あの日から 少しだけ考え方が変わった気がします
【アスカロン】 今思えばあのときの私は 他の姫に強い嫉妬をしていました
【アスカロン】 嫉妬の氷が 私を突き動かしていたんです
【アスカロン】 でも今は違います すぐに何かを諦めて 誰かに嫉妬するのではなく
【アスカロン】 できるかわからなくても やってみたいと 思えるようになったんです!
【アスカロン】 …だから今日ここに来ました いつか完成した青いバラを 見てみたいと思ったから
アスカロンはマスターが贈った 青いバラを取り出して微笑んだ
【アスカロン】 マスターからもらった大切なバラ いつまでも枯れてほしくない 思い出のバラ…
【アスカロン】 きっとこの花が、未来に 可能性を繋げてくれるはずです!
先日、花屋から教わったという やり方で、青いバラを 苦労しながら挿し木していく…
【アスカロン】 …これでよしっ! これでこの子は来年も咲いてくれます
【アスカロン】 来年も、再来年も、いつまでも いつか完成した青になるその日まで 夢を諦めずに咲き続けます!
【アスカロン】 だから私も諦めずに 戦い続けると約束します!
【アスカロン】 来年またここに戻ってきて 青いバラを見ましょうね マスター!
彼女は満面の笑顔で マスターへ約束する
色鮮やかなバラが咲き誇る園の中で マスターも満面の笑みで 約束を交し合うのだった…
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