310251213 ムラマサ・獣刻・ヤマタノオロチ 暴嵐蛇閃
【ムラマサ】 自然は弱肉強食の世界… でも……
【ムラマサ】 あの子猫には助かって欲しい… 今は心からそう思います…
それこそが誰かを想う優しさ… “慈悲の心”だと思うよ
【ムラマサ】 …! 慈悲の…心…
そう、“思いやり”や“情け”の心… 君の持っている優しい心だ……
マスターの言葉に、彼女の バイブスが共鳴した。まるで 二人の心の糸が編みあがるように
【ムラマサ】 拙者は…!
大地に刺していた八本の剣を 次々に抜き、 新たなる技を繰り出す!
【ムラマサ】 これが慈悲に目覚めた拙者の奥義! 『暴嵐蛇閃』!!
その技の威力に驚いた大蛇は、 森の奥深くへと逃げていく
彼女のおかげで、 子猫はその命を生き永らえることが 出来たのだった
【ムラマサ】 主君……少しだけ… わかった気がします…
【ムラマサ】 “自信”と… “過信”は紙一重…
【ムラマサ】 常に己を顧みていなければ… 自信はすぐに卑しいものへと変貌する…
【ムラマサ】 もしかしたら… 本当に自信のある人とは、 人に優しい人なのかも知れませんね
【ムラマサ】 我が主君は… まさにそういう大きな 人だったのだな…
そう心に刻むムラマサ …と、その時!
森から『ガサッ!』と物音が
【ムラマサ】 !!
警戒し、瞬時に身構える彼女
しかし、出てきたのは……
『ミャ~』
【ムラマサ】 もしや…そなた親猫か…? 我が子が心配で探しに来たんだな
プッ…!と、吹き出すマスター
【ムラマサ】 ……なにか?
【ムラマサ】 言っておきますが… 拙者だって驚いたりすることくらい ありますから…!
恥ずかしそうに、頬を赤らめる彼女 その少し潤んだ瞳は、 人間らしい温かみに溢れていた
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