310251214 ムラマサ・獣刻・ヤマタノオロチ 四法『大蛇の酒宴』
それから数日後─
【ムラマサ】 ふん…!ふん…!
また一人、森で剣を振るムラマサ …と、そこに
【ムラマサ】 …主君
【ムラマサ】 はい…鍛錬です
【ムラマサ】 剣術だけではなく… 己の心をもう一度、 磨き直したくて
己の心の内を話す彼女
【ムラマサ】 今では…恥ずかしく思っています
【ムラマサ】 ヤマタノオロチの力を得て、 尊大になっていた自分が…
【ムラマサ】 偉大なる姉・マサムネを 実際は超えられたかどうかも 分からないのに…
【ムラマサ】 超えたと思い込み… いや… そう思い込みたかっただけなのかも…
【ムラマサ】 だから自分は強いと言い聞かせ… 他人を威圧するような態度に……
【ムラマサ】 そんな恥ずべき心は… 汗と共に流し切ります
【ムラマサ】 今一度…出直しです!
晴れやかな瞳で語る彼女
【ムラマサ】 主君… そのことに気づかせて下さり、 ありがとうございました!!
ムラマサが頭を深々と下げた そんな彼女にマスターが告げる
そう思って、 すぐに隊の姫たちに謝った君は 偉いと思うよ
【ムラマサ】 い、いえ、そんな…
真っすぐ真摯な想いで 謝罪したからこそ、 みんな許してくれた
自分たちも、同じように 謙虚な気持ちを持たなくては… みんな、そう思ったんだよ
【ムラマサ】 謙虚な…気持ち……
ありがとう、 みんなに勇気と優しさをくれて
【ムラマサ】 !!
その言葉に、彼女のバイブスが共鳴した
【ムラマサ】 わたっ、拙者こそ… ずっと貰いっ放しです
【ムラマサ】 包んでくれるような主君の想いが… 拙者に勇気と優しさと… さらなる力を!
それは彼女が新たなるスキル 四法『大蛇の酒宴』に 覚醒した瞬間だった
【ムラマサ】 あ、あの…! そんな大恩ある主君に… 渡したいものが…!
【ムラマサ】 こ、これを…!
彼女が差し出したのは、 自らの手で編んだ『組紐』だった
【ムラマサ】 久しぶりに作ったので… 上手く出来ませんでしたが…
【ムラマサ】 良かったら… 貰ってくれませんか?
…なんだか変わったね
【ムラマサ】 そ、そうでしょうか…?
オロチみたいだった目も、 すっかり優しくなったよ
【ムラマサ】 …!
【ムラマサ】 もう!か…からかわないで下さい!
マスターの言葉に照れて、 ついつい剣を構えてしまう ムラマサだった
【ムラマサ】 あぁ、これくらいのことで 取り乱すとは…
【ムラマサ】 ま、まだまだ… 心の修行が足りません!
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