320041203 パラシュ・D. plug・アスタロス 罪炎の骸
隊に入ってからの日々が、 フラッシュバックするパラシュ
【パラシュ】 解放してくれたキミに恩義を感じ、 その理想に近づけようと 今日までがんばってきた
【パラシュ】 だが言われると確かに、 キミにもだらしないところはある
【パラシュ】 いや、あるどころか…
【パラシュ】 朝寝坊はするし、 料理は下手だし、 弱くて戦えないし
【パラシュ】 多過ぎるくらいだ!
ちょっと… それは言い過ぎじゃない? 苦笑いでツッコむマスター
【パラシュ】 す…すまない
でもボクはそれでいいんだ、 だって思い詰め過ぎたら… 息も詰まっちゃうからね、とマスター
【パラシュ】 ………
【パラシュ】 思い詰めすぎたら 息も詰まっちゃう…か
【パラシュ】 そうか…
【パラシュ】 キミの掲げる 『世界を平和に導きたい』 という願いは、
【パラシュ】 とてつもなく 大きくて立派な理想
【パラシュ】 でも、それを叶えるには… どこか心に余裕がなくては いけないのかも知れないな
【パラシュ】 怠け癖という名の… キミみたいな寛容な心が…
【パラシュ】 理想のため、 ひたすら突っ走っていても…
【パラシュ】 “心”に平和は訪れない… 疲弊し、渇いていくだけということか
マスターの想いに共鳴したパラシュ その心の変化が、彼女に新たな力を 授けるのだった
【パラシュ】 キミのおかげで得た、この力… 『罪炎の骸 - ローグ・インフェルノ』 とでも名付けよう
その目には、 以前のような渇きは もう存在しなかった
次の日―
今日はパラシュが昼食当番
だが、約束の時間になっても 彼女は現れない
心配になったマスターは、 彼女を探しに街に出た
もしかして内部監査していたことを 申し訳なく思い、隊を抜けたのでは…
【パラシュ】 おや?
しかし、マスターの想いをよそに、 彼女はお店でお茶を楽しんでいた
【パラシュ】 やぁ、マスター
な…なにしてるの? 困惑気味に尋ねるマスターに…
【パラシュ】 ふふふ…少し…
【パラシュ】 怠けてみたんだ
彼女の意外な答えに驚くマスター そして…
へぇ…で、怠けてみた感想は? と尋ねる
【パラシュ】 そうだな…
【パラシュ】 悪くないね
【パラシュ】 一つ分かったよ たまには心を休めないと… 視野が狭くなるんだな
【パラシュ】 ありがとう、マスター ボクの心に… 安らぎを与えてくれて
【パラシュ】 だがサボったことは事実、 弁明も弁解もしないよ
【パラシュ】 でも安心してくれ 帰ったら… ちゃんと2倍働くから
そう言って、お茶を飲み、 ほっと一息つくパラシュ その微笑みは、 今までに見たことも無いほど、 穏やかなものだった
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