320051211 天使ミトゥム 彷徨う歌声
マスターの隊に新しい姫が入った
【ミトゥム】 このわたしに 祈りを捧げたのは あなたですね?
【ミトゥム】 ミトゥム・聖鎖・サンダルフォン、 あなたの清き祈りの奏でを聴き、 降臨しました
【ミトゥム】 マスター、それにみなさん
【ミトゥム】 悩み事があるなら、 このわたしに言ってくださいね
彼女は聖鎖された天使、 サンダルフォンの影響で、
他者の声に耳を傾けることが 出来るようになっていた
ある日、仲間の姫の悩みを聞き…
【ミトゥム】 なるほど、それは大変ですね でも大丈夫です、あなたなら 迷える者に導きの歌を
相談後は、 悩みに寄り添った歌を 捧げる彼女
それゆえに、 姫たちからの信頼は とても厚かった
そんな彼女に、 いつも、ありがとう …とマスターが声を掛ける
【ミトゥム】 とんでもありません
【ミトゥム】 わたしには、人々の感情が 音色で聴こえてくるのです
【ミトゥム】 皆さんが悩んでいる時は、 重く沈んだ音が…
【ミトゥム】 それをわたしの歌で変えられるのなら こんなにうれしいことはありません
【ミトゥム】 それにマスター… あなたからも 音色が聴こえてきますよ
【ミトゥム】 それは理想を叶えようとする、 力強く、それでいて優しい音色
【ミトゥム】 わたしは… マスターの理想に共感します
【ミトゥム】 あなたの想いを、 ぜひ皆さんに深く伝えたい
マスターの思想を隊に 浸透させようと、 姫たちに教えを説いていく彼女
…が、
【ミトゥム】 うぅぅ… 皆さん、どうして…
【ミトゥム】 まともに聞いて くれないんだよぉぉっ!!
興味を示してくれない姫、 自分の鍛錬を優先させる姫、
熱心に聞いてくれるが、 どこか的外れな姫…などなど、 個性豊かな姫たちに手を焼いていた
【ミトゥム】 あぁ…一体どうすれば、 マスターの教えを広めることが 出来るのでしょうか…?
【ミトゥム】 こんな時…
【ミトゥム】 お姉さんなら、 一人で解決できるはず
【ミトゥム】 でも、わたしは…
悩んでしまう彼女
そこに…
【ミトゥム】 …!
【ミトゥム】 この穏やかな音色は…
見ると、そこには マスターが立っていた
【ミトゥム】 …マスター
どうしたの?なにか悩み事? と尋ねるマスター
【ミトゥム】 そ、それは…
言い掛けた後…
【ミトゥム】 い、いえ、なんでもありません…
彼女はマスターに心配かけまいと 黙ってしまった
本当に? と聞いてくるマスターに、
【ミトゥム】 はい、本当です… 別に悩みなんて…
と、彼女
しかし彼女の事が 気に掛かるマスターは、 散歩に誘う
【ミトゥム】 ど、どこへ行くんですか?
少し不安そうな彼女だった
Next: 320051212