320061212 ダグダ・獣刻・ベヒモス みんなと仲良くしたい
いくよ、ダグダ! マスターの檄が飛ぶ
【ダグダ】 はい、マスター!
ダグダに適しているであろう 特訓方法を色々考案するマスター
まずは縦に置かれた石を 全部ではなく、 1個だけ斧で割る特訓
【ダグダ】 う~ん…えい!
ボガァァァァァン!
だが、石は全部割れてしまう
【ダグダ】 ダメだぁ
次に地面に向かって斧を振り下ろし、 スレスレで止める特訓
【ダグダ】 えいっ!
ズガァァァァン! 斧はスレスレどころか、 大地を切り裂いた
【ダグダ】 ダメダメだぁ~
次にマスターが引いた線まで、 力を加減して石を投げる特訓
【ダグダ】 今度は、そぉ~っと…
【ダグダ】 えいっ!
ビュゥゥゥゥン!
石は遥か彼方まで飛んでいき、 キラリと輝いた
【ダグダ】 あぁ~、ほんとダメダメだぁぁぁぁ~
どれもこれも上手く出来ず、 落ち込むダグダ
そんな彼女にマスターは、 そのうち上手くなるよ …と励ます
【ダグダ】 ………
【ダグダ】 それじゃ…ダメなの…
どうして? 尋ねるマスターに、 彼女は己の過去を話し始めた
【ダグダ】 昔…ダグダがまだ トレイセーマにいた頃…
【ダグダ】 優しくしてくれた人に 甘えようとして、 傷つけたことがあったの…
【ダグダ】 そのせいで、 みんなから恐がられて、 距離を置かれるようになった
【ダグダ】 その頃から… ダグダはなにも変わってない 変われてない
【ダグダ】 なんの成長も無く… 力のコントロールも出来ないで…
【ダグダ】 このままじゃ…
【ダグダ】 また…誰もいなくなっちゃう…
【ダグダ】 今すぐ…上手になりたいんだよぉ…
彼女の目から一筋の涙がこぼれた
落ち込む顔を見たマスターは、 今日はもう終わりにしようと提案
【ダグダ】 …うん
もうすっかり日は暮れ、 夜になっている
2人は草原に寝っ転がり、 星を見ていた
星を眺めながら、彼女は言う
【ダグダ】 ダグダ…お星様が好き いつかダグダも、 あのお星様のように輝きたい
【ダグダ】 今はダメダメでも… いつか…
きっと出来るよ と、励ますマスター
――と、次の瞬間、
【ダグダ】 あっ!
【ダグダ】 力が上手く使えますように! 力が上手く使えますように! 力が上手く使えますように!
どうしたの?と尋ねるマスターに、
【ダグダ】 だって…流れ星
【ダグダ】 だから願い事…
叶うといいね と、微笑むマスターだった
次の日――
また特訓に励んでいる彼女
だがやはり上手くいかない
【ダグダ】 うぅ…どうしたらいいのぉ…
――と、
【ダグダ】 …!
マスターと2人、 敵兵に囲まれてしまった
素早く、斧を構えるダグダ
【ダグダ】 大丈夫だよ、マスター ダグダが全部やっつけるからね
と、勢いよく斧を振り上げる
それに対しマスターは、
新しい特訓だ!あの敵兵… 一撃で全部やっつけるんだ! と言う
【ダグダ】 …え?
【ダグダ】 えぇ~!一撃!?
【ダグダ】 あんなにたくさん 一度には無理だよ~!
だが彼女の嘆きをよそに、 敵は一斉に 攻撃を仕掛けてくるのだった
【ダグダ】 あぁ~ん、どうしよ~!
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