320161201 シタ・聖鎖・メタトロン 傲慢から学ぶ厳しさ
また新たな斬ル姫がやってきた
【シタ】 この隊でお世話になります シタ・聖鎖・メタトロンです
【シタ】 契約が遵守される限り、 マスターの身を 守るのが私の務め
【シタ】 がんばりますので、 よろしくお願い致します!
ハルモニア教皇国の出である 彼女が内包しているのは 天使・メタトロン
『契約の天使』を 聖鎖しているだけあって、
彼女も “契約” や“約束”には 少々口うるさい性格で…
【シタ】 みなさん、朝ですよ! 起きてください! 約束の時間、過ぎちゃいますよ~?
また、ある時は…
【シタ】 ほら、食事の時間です! みなさん、一緒に食べましょう!
そして、また、ある時は…
【シタ】 みなさ~ん! お風呂は決められた時間に 順番通りに入ってくださいね!
【シタ】 長時間の入浴は契約違反ですよ~!
とても時間にキッチリしている上、 共同生活での当番制にも厳しい
張り切ってるね?と 声を掛けるマスターに…
【シタ】 はい!一番新入りだから、 がんばらせて頂きます!
【シタ】 それが、己に課した “契約”でも ありますから!
しかし、がんばっているのだが、 隊の先輩斬ル姫たちからは
「真面目な堅物」
と思われ、 あまり馴染めている 様子ではなかった
【シタ】 う~ん、 やっぱり厳し過ぎるのは… 良くないのかな…?
…と、 ひとり思い悩んでいた折……
【シタ】 …え?遠征先から 先輩斬ル姫が帰還…?
【シタ】 わかりました! しっかりとお出迎え させて頂きます!
しかし、隊の姫たちは 内心冷や冷やしていた
なぜなら、帰還するのは 真面目なシタとは水と油であろう、 あの傲慢な……
【芭蕉扇】 ただいま~!
【シタ】 …あ!
【芭蕉扇】 あら、あら? みんな、どうしたの? 妾のお出迎えは?
【シタ】 あの方は…
【芭蕉扇】 …ん?
【シタ】 …!
【芭蕉扇】 あら、あなたは…
【シタ】 …! ど、どうも…
【芭蕉扇】 確か…何度か戦場で会ったかしら?
【シタ】 は、はい…! ハルモニアにいたころに…
【芭蕉扇】 ふ~ん、そうよね
【シタ】 あ、自己紹介が遅れました! 隊に新しく入ったシタです! よろしくお願いします!
【芭蕉扇】 はい、はい じゃあ、後輩ちゃん これ、お願い
【シタ】 え?は…はい
と、早速シタに 自分の武器を持たせる芭蕉扇
【芭蕉扇】 長い戦いで疲れちゃったの 持ってきて
【シタ】 で、でも…!
【芭蕉扇】 なぁに?後輩ちゃん
【シタ】 あ、いや…
【シタ】 私には… シタという名前が…
【芭蕉扇】 早く持って来てね~
【シタ】 …は、はい
【シタ】 斬ル姫にとって武器は、 己の命と同じくらい 大切なものなのに…
内心そう思うものの、 先輩の命ならばと渋々武器を持ち、 後に付いて行くシタであった。
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