320192214 シユウ イースター 四業『暴食狂兎』
【シユウ】
あはははっ！
はらのたしにもならないな！
イースターから数日たったある日、 マスターとシユウたちは いつものように戦闘を終えた
シユウはイースターの衣装を 気に入ったらしく、 パーティーが終わっても着続けている
【シユウ】
ああ、これか？
マスターがかっこいいって
いってくれたからな！
【シユウ】
そんなことより、
はやくかえるぞ！
ほら、もたもたするな！
いつもは、もっと外で遊びたがるのに 今日はどうしたの？ と、マスターがたずねる
【シユウ】
きょうは、かえったら
おかしつくりを
おしえてもらうんだ！
【シユウ】
できあがったおかしは、
マスターにもわけてやるからな！
それは楽しみだ、なにを作るの？ と、マスターがきくと、 シユウは目を輝かせて答える
【シユウ】
マーラーカオと、
うさぎのかたちをした
おかしだぞ！
【シユウ】
すごいだろ！？
【シユウ】
だからマスター、
はやくかえるんだ！
【シユウ】
うぐぐ…
ちからかげんが、むずかしいな
イースターでの失敗を経験して、 シユウは手加減の必要性を 学びつつあった
【シユウ】
う、うがあああぁぁ！
またしっぱいだ！
なんでうまくできないんだ！？
しかし何度も失敗してしまい、 シユウはあきらかに イライラしてきた
シユウが暴れるのでは、と姫や マスターに緊張が走るが、シユウは 暴れたい気持ちをぐっとこらえる
【シユウ】
もういっかい、やるぞ！
こんどこそ、
おいしいのをつくるんだ！
気持ちを切り替えて、やる気を見せる シユウの姿にマスターは感心する
【シユウ】
マスターは、シユウのおかしを
たのしみにしているんだろ？
【シユウ】
だから、ぜったいに
おいしいのをつくってやるんだ！
【シユウ】
もくてきをたっせいするために、
ときには“にんたい”も
ひつようなのだ！
その心が彼女に新しいスキル 四業『暴食狂兎』 を目覚めさせる
【シユウ】
さあ、もういっかいだ！
そして、仲間に助けてもらいながら、 シユウのお菓子作りは とうとう成功の瞬間を迎えた
【シユウ】
やったぞ、マスター！
こげてもないし、かたくもない！
ふわふわのマーラーカオだ！
【シユウ】
うさぎのかたちのおかしも、
きれいにやけたぞ！
ほら、たべてみろ！
シユウに差し出されたお菓子を、 マスターは、いただきますといって 一口かじる
【シユウ】
どうだ、マスター？
うまいか？
うん、すごくおいしいよ！ よくがんばったね、とマスターは シユウの頭を撫でてほめる
【シユウ】
…えへへっ！
そうか、うまいか！
また、つくってやるからな！
シユウはそういって、 嬉しそうに笑った
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