320201213 天使ハルパー 破邪の神腕
【ハルパー】 くっ…!
マスターを巻き添えにしないよう、 力を制御しながら戦う彼女
【ハルパー】 はぁ…はぁ…!
しかし、そのせいで 徐々に不利な状況に 追い込まれてゆく
【ハルパー】 かはっ…!
そして敵の攻撃を受け、 とうとう膝をついてしまった
【ハルパー】 ハッ…!や、やめなさい…!
彼女を助けようと、 咄嗟に手を伸ばすマスター
【ハルパー】 ダメよ…! もし、あなたの腕を 潰してしまったら…!
そんな彼女にマスターが言い放つ
僕を守りたいと言ってくれた君が 傷ついていくのは見過ごせない!
僕はどうなってもいいから… 全力で戦ってほしい!!と
【ハルパー】 !!
【ハルパー】 …マスター
【ハルパー】 あ…ありがとう…!
彼女の中でなにかが吹っ切れた
そしてマスターの手をしっかりと握る
【ハルパー】 もう…怯えたりしないわ!
立ち上がった彼女は、 敵に向かって走っていった
【ハルパー】 はぁぁぁぁぁぁぁっ!!
【ハルパー】 新奥義! 『破邪の神腕』!!
新たなる目覚めた力で、 一気に敵を殲滅するのだった
そして…
戦い終わった草原で、 マスターと語らう彼女
【ハルパー】 さっきの戦いで… なにかが掴めた気がしたわ
【ハルパー】 今までの私は… 強くなる想いに歯止めを 掛けようとしていた…
【ハルパー】 でも、そのせいで 力が歪な形になっていたのね
【ハルパー】 でも、あなたが言ってくれたから
【ハルパー】 これからは素直に 力を解放することにするわ
心の中で彼女は思う
【ハルパー】 どんどん強くなる マスターへの想いを 止めることはできない
【ハルパー】 でも…もう抑えつけたりしない
【ハルパー】 だって、この人は… 力に恐れることなく、 飛び込んできてくれたから
辺りは、もうすっかり夜になっていた
2人はゴロンと寝転がり、 星を眺める
【ハルパー】 だから私も飛び込もう… この人の大きな懐に
マスターの手を握る彼女
その瞳を見つめ、照れ臭そうに… でも嬉しそうに微笑むのだった
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