320302211 リサナウト・針枷・クロノス 失踪したプレゼント
【リサナウト】 ふんふ~ん♪
辺りに雪が積もり始めた そんな寒い日にも関わらず 上機嫌なリサナウト
【リサナウト】 こういうの ワクワクが止まらないわね
クリスマスを間近に控えたその日 マスターの隊は プレゼントを用意していた
クリスマス当日に 近くの街の子ども達に 配る予定なのだ
とはいえ、斬ル姫が街に入ると 騒ぎになってしまう
そこで、街の人に サンタ役をやってもらうように お願いしたのだった
【リサナウト】 喜んでくれるかしら あの子どもたちは
【リサナウト】 それはそうと… あ、いたいた ねえ当主様、ちょっといい?
リサナウトは意味ありげに微笑んで マスターを呼び止めた
【リサナウト】 10秒後、当主様は 感動で泣くことになるわ…
【リサナウト】 これは予言ではないわ 確定事象の報告に過ぎないの!
勝ち誇ったように箱を取り出す彼女 それはマスターへの クリスマスプレゼントだった
喜んでそれを受け取るマスター ワクワクしながら開けると…
何も入っていない これは空箱だった
【リサナウト】 えっ!? この私が箱を間違えるわけ ないじゃない!
【リサナウト】 …どこにやったかしら? あれ、ここ?それともこっち? ねぇ、どこにいったの私の箱?
辺りを探しているリサナウトへ 他の姫が声をかける 箱は全部サンタに渡したよ?と
【リサナウト】 えぇっ!? なんでプレゼントを サンタに渡すのっ?
用意したプレゼントは サンタ役に渡すことになっていたので 当然のことだった
【リサナウト】 ちょっと待って、ちょっと待って 落ち着くのよ、私! えっと、つまり…
【リサナウト】 このままだと私のプレゼントは 街の子どもたちに配られてしまう そういうことかしら?
サンタはすでに 街に向かってしまっている
【リサナウト】 急いてはことを仕損じるとは 言うけど…ことは一刻を争うわ!
そう言ってリサナウトは サンタを追って街へ駆け出す
リサナウトひとりでは不安だ とマスターは彼女の後を追うのだった
街に着くと いつもより兵士の数が多い
何があったの? マスターは街の人に話を聞いてみる
この街で大量の箱を持ち運んでいる 怪しい人物を見たという情報が 兵士たちの元へ入ってきたのだという
その箱が危険物ではないかと、 厳重な警戒態勢を とっているようだ
そして、その箱を持ち運んでいる 「不審者」を探しているようだ
【リサナウト】 …「不審者」ってまさか 私たちが頼んだ サンタ役の人のことかしら?
多分そうだと思う とマスターは頷く
サンタ役は街の人間 イミテーションだ 見つかれば簡単に捕まってしまう
それはあまりにも危険なので プレゼントを配る計画は中止しよう とマスターは言うが
【リサナウト】 えっ、どうして?
【リサナウト】 この兵士たちを すべて倒せばいいんじゃないかしら?
と物騒なことを言って マスターが止めるよりも先に リサナウトは駆け出してしまった
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